
| 英文名 | Liberal Arts and Sciences Seminar B | |
|---|---|---|
| 科目概要 | 2026年度 前期/1単位 | |
| 授業対象 | 指定なし(M学部,ET学科,PT専攻,ST専攻,OV専攻,FR学部を除く) 木2/ [自由]M学部 木2/ [自由]ET学科 木2/ [自由]PT専攻 木2/ [自由]ST専攻 木2/ [自由]OV専攻 木2/ [自由]FR学部 木2 | |
| 科目責任者 | 野口 敬未 | |
| 担当者 | 野口 敬未 | |
| 備考 | 科目ナンバリング:L102-ME02/授業形態:演習 |
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現代の社会では、専門家同士、専門家と一般の人の間、あるいは一般の人同士で、多様なコミュニケーションが行われている。本授業では、様々な談話分析法を通し、対話の構造や理解のずれ、権力関係の見え方を体系的に捉える方法を学ぶ。また、ナラティブ分析やジャンル分析の枠組みを用い、語りや専門文書など、様々な談話資料での、言葉の使われ方の構造を観察・分析・整理する力を養う。医療場面の会話や、教育・行政・ビジネスなどの談話にも目を向け、最終的には、学生自身が小規模な談話分析を計画・実施し、専門分野や将来の職務に生かしうる示唆を導くことを目的とする。授業・分析はすべて日本語で行う。
授業は「談話分析の理論・技法(60分)」と、「研究の始め方(30分)」の二本立てで行う。前者では、各自が関心をもつ談話(会話・文書など)の例を基に、技法を理解し、小規模な分析プロジェクトを実施し、発表・講評を行う。後者では、研究テーマ設定と分析手法の理解を並行して行う。本授業では以下の6つの分析法を紹介する。:会話分析、語用論、相互行為社会言語学、批判的談話分析、ナラティブ分析、ジャンル分析
対面授業形式(PowerPoint+板書+少人数討議)
授業の前半60分で実際の談話分析事例や演習を行い、後半30分で研究計画・分析設計の指導を行う。
各回の終わりに短いリアクションペーパーや課題(分析メモ等)を提出する。
フィードバックは授業で口頭またはコメントとして返却する。
予習:次回扱うテーマの章を読み、関連するコミュニケーション例を想起しておく。
復習:授業で扱った分析事例を見直し、自分の研究テーマとの関連を整理する。
授業時間外学習時間目安:15時間(課題・レポート・発表準備を含む)
| 回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 1 | 野口 敬未 |
導入(*休講⇒オンライン補講があります) | 授業・目的説明、談話分析例紹介 *休講のため、Google Classroomに参加し、オンラインで補講をしておいてください クラスコード:rlyb7z4d |
| 2 | 野口 敬未 |
談話分析とは何か:6視点の概要紹介 研究スキル① |
コミュニケーションとは: 会話分析、語用論、相互行為社会言語学、ナラティブ分析、ジャンル分析の紹介 研究とは何か |
| 3 | 野口 敬未 |
会話分析(CA) 研究スキル② |
会話の構造(ターン交替・修復・沈黙) 問診や説明での「言い直し」「ずれ」「同時発話」などを分析 談話分析研究の特徴と方法 |
| 4 | 野口 敬未 |
語用論(Pragmatics) 研究スキル③ |
発話意図・間接話法・丁寧さ: 提案・助言・依頼の間接表現、文化による受け止めの違い データ取集と倫理 |
| 5 | 野口 敬未 |
相互行為社会言語学(IS) 研究スキル④ |
文脈依存の意味解釈・文化的前提: 異文化における誤解や相互理解のずれを分析 文字起こしと観察記録 |
| 6 | 野口 敬未 |
個別研究①:テーマ・データ設定 研究スキル⑤ |
コーディングと分析単位設定 |
| 7 | 野口 敬未 |
批判的談話分析(CDA) 研究スキル⑥ |
言語に潜む権力・制度・社会構造: 医師―患者、専門職間の上下関係や役割意識の分析 パターンと仮説発見 |
| 8 | 野口 敬未 |
ナラティブ分析(Narrative) 研究スキル⑦ |
語りの構造と意味づけ: 患者の語りから病いの経験や感情を読み解く 結果のまとめ方と研究デザイン化 |
| 9 | 野口 敬未 |
個別研究②:逐語化・コーディング 研究スキル⑧ |
分析の書き方 |
| 10 | 野口 敬未 |
ジャンル分析(Genre)+6視点まとめ 研究スキル⑨ |
定型的な言語行動の構造: 問診票・紹介状・説明書などの文書を分析 発表原稿の構成と論理化 |
| 11 | 野口 敬未 |
個別研究③:分析・討論 | 個人で課題を進める Q&A |
| 12 | 野口 敬未 |
発表① | 学生研究発表① フィードバック、話し合い |
| 13 | 野口 敬未 |
発表② | 学生研究発表② フィードバック、話し合い |
| 14 | 野口 敬未 |
発表③ | 学生研究発表③ フィードバック、話し合い |
| 15 | 野口 敬未 |
解説 | 解説 |
1.談話の多様な分析視点(会話分析、語用論、相互行為社会言語学、批判的談話分析、ナラティブ分析、ジャンル分析)を理解し、適切に用いることができる。2.様々な会話・文書データを分析し、発話構造や理解のずれを説明できる。3.言語・文化・社会的要素を分析的に考察できる。4.自身で小規模な談話分析を計画・実践し、研究報告としてまとめられる。
試験方法:その他 実施時期:試験期間外
平常点(授業中の討議・課題提出)40%、研究計画書【6週目】(研究目的・方法・倫理確認を含む)10%、ミニ分析レポート【第9週】(自作データの初期分析結果) 10%、最終発表【第12–14週】40%
皆様が進む専門分野の現場では、同じ言葉でも受け取り方が異なり、誤解や緊張を生むことがあります。「なぜ伝わらないのか」「どうすれば伝わるのか」を言語の仕組みから考えることが、この授業の目的です。自分の関心を言葉にし、現場に新しい視点を持ち帰ることを大切にしてください。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
|---|---|---|---|---|
| 教科書 | ディスコース研究のはじめかた—問いの見つけ方から論文執筆まで | 井出、青山、井濃内、狩野、儲著 | ひつじ書房 | 2,700円 |
| 参考書 | (なし) |