
| 英文名 | Liberal Arts and Sciences Seminar C | |
|---|---|---|
| 科目概要 | 2026年度 後期/1単位 | |
| 授業対象 | 指定なし(M学部,ET学科,PT専攻,ST専攻,OV専攻,FR学部を除く) 木2/ [自由]M学部 木2/ [自由]ET学科 木2/ [自由]PT専攻 木2/ [自由]ST専攻 木2/ [自由]OV専攻 木2/ [自由]FR学部 木2 | |
| 科目責任者 | 加藤 起運 | |
| 担当者 | 加藤 起運※ | |
| 備考 | 科目ナンバリング:L102-ME03/授業形態:演習 |
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人は誰もが、喜びや不安、悲しみや怒りといった豊かな感情とともに日々を過ごしています。感情は、身体や行動、思考にも影響を及ぼし、時に私たちを動かし、また時には混乱させることもあります。緊張すれば、手に汗をかきますし、悲しい時には涙が出てきます。不安な時には良くない結果ばかりを考える時もありますし、努力を続けて成果を出した時には達成感に包まれます。感情を理解し、適切に付き合うことは、健やかな生活の重要な要素のひとつです。
本授業は、臨床心理学の知見と実践に基づき、「感情」をキーワードに自己理解・他者理解を探求します。その目的は、感情が持つ基本的な機能や心の健康における役割を理解することです。また、自分自身の特性に合った感情との付き合い方や適切なストレス対処スキルを探究することにも重点を置きます。それぞれの受講者が、自分自身の心と共に、大切にしたい人の心にも、より温かく深い洞察力が持てるようになることを目指します。
授業全体は、感情を「理解する」、「気づく」、「整える」の3つの段階で構成されています。
「理解する」段階では、感情に関する基礎知識を学び、感情・思考・行動の連動やストレスの仕組みといった基礎を学びます。「気づく」段階では、自身の捉え方や感じ方、考え方の傾向について学びます。また、他者の感情理解を深めるためにコミュニケーションについても理解を深めます。「整える」段階では、ストレスへの対処方法や感情と適切に付き合うことについて学び、受講者それぞれの実生活に応用可能なスキルが何かを探求します。これらの学習を通じて、感情への理解を深め、具体的な感情との付き合い方を見つけることを目指します。
【この授業は全て対面で実施します】
毎回の授業テーマに沿った資料を配布して、パワーポイントを使い基礎知識を解説します。その中で指示する演習(個人ワークシート、ペアまたはグループワーク)に取り組み、学習を進めます。
教育機関や医療機関での臨床経験から得られた実務知見を演習内に組み込み、受講者が得られた知識やスキルを日常的に活用することを目指して、解説を行います。
受講者が安心して取り組める工夫を重ねつつ、参加者間(小グループもしくは全体)で互いの思ったことや感じたことのシェアリングを取り入れ、個別性と共通の人間性について理解を深めていきます。
毎回、授業の最後に、振り返り内容(授業内容に関する理解や疑問点等)をまとめ、授業終了後に小レポートとして提出していただきます(Google Classroomを使用予定)。小レポートで示された質問や重要な内容については、次回の授業のはじめに匿名で全体にフィードバックし、参加者の理解を確認しながら進めます。
【授業時間外に必要な学習の総時間数:15時間】予習・復習:各30分(合計1時間)
■予習:授業への取り組みを円滑にするため、次回の授業テーマを確認し、自分のこれまでの経験と照らし合わせておく。
■復習:授業で学んだこと、気がついたこと、考えたこと、感じたことなどを振り返り、可能な範囲で実践を試みる。
| 回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 1 | 加藤 起運 |
オリエンテーション・ガイダンス | 授業の概要や授業全体の目標、評価方法、授業の進め方、受講上の注意点などについて説明します。また、今後の授業に向けて、理解を深めるための事前ワークに取り組みます。 |
| 2 | 加藤 起運 |
【理解する①】こころを概観するー感じる・考える・動くをつなぐー | 感情・思考・行動のつながりについて学ぶ。感情が自分を守る重要なサインであるとの理解を深めます。 |
| 3 | 加藤 起運 |
【理解する②】ストレスとこころの関係を学ぶ | 青年期の「こころ」の成長、青年期に体験することが多いストレスについて学びます。また、ストレス時の身体反応を理解し、ストレス対処法の基礎についても学びます。 |
| 4 | 加藤 起運 |
【理解する③】感情と思考のつながりを学ぶ | 出来事に対する考え方・捉え方が感情に与える影響について学びます。また、思考と感情が生活の中でどのように変化するかについても理解を深めます。 |
| 5 | 加藤 起運 |
【気づく①】自分の感情に気が付こう | 自分の感情を「言葉」で表現することを学びます。言語的感情表現に合わせて、感情を整理することについても理解を深めます。 |
| 6 | 加藤 起運 |
【気づく②】自分の考え方をみつける | 自分の思考の特性について学びます。価値観や長所・短所などについて整理し、考えと感情がどのようにつながっているかを探求し、理解を深めます。 |
| 7 | 加藤 起運 |
【気づく③】周りにいる人を理解する | 他者理解について学びます。自分とつながりのある人(家族や友人など)を概観し、自分が他者をどのように理解しているか、誰に影響を受けているかについても理解を深めます。 |
| 8 | 加藤 起運 |
【気づく④】対人関係と感情の関係を探る |
対人関係で生じる感情を学び、適切な距離間や心地よい関係について理解を深めます。人との関係性から得られていることや労していることについても整理します。 |
| 9 | 加藤 起運 |
【整える①】感情を整えるスキル①ー感情を受けとめる練習ー | 感情との付き合い方の基礎として、「感情を観察する」ことを体験的に学びます。観察した感情と共に身体反応や考えについても整理し、こころの理解を深めます。 |
| 10 | 加藤 起運 |
【整える②】感情を整えるスキル②ーマインドフルネスー | 「マインドフルネス」の基礎を体験的に学びます。 |
| 11 | 加藤 起運 |
【整える③】感情を伝えるコミュニケーション | コミュニケーションにおける感情の役割や影響について学びます。感情を伝えるコミュニケーションとは、どういうものかについても考えを深めます。 |
| 12 | 加藤 起運 |
【整える④】ストレスとつきあう | 自分のストレスについて把握・整理し、無理のないストレス対処を具体的に考えます。また、身体やこころのリズムとそれらへのケアについても理解を深めます。 |
| 13 | 加藤 起運 |
【整える⑤】⽀え合うこころ―助けること・助けを求めること― | 周囲に「助けを求める力」について学び、ソーシャルサポートの大切さを学びます。人と共に生きる上でどのように支え合うことが健やかな関係につながるか探求します。 |
| 14 | 加藤 起運 |
まとめとふりかえりーケア・プランを作ってみるー | 授業全体を振り返り、授業に関する質疑応答を行う。また、本授業で得られたことを基にして「持続可能なわたしのケア・プラン」を作成します。 |
| 15 | 加藤 起運 |
演習総括 | 授業に関する質問や期末レポートについての解説などを個別に行います。 |
1. 心理学的な観点から、感情やストレス反応の基本的なメカニズムを理解し、実生活に関連づけて理解できる。
2. 自分自身の感情や思考の特性に気づき、自己理解を深めることができる。
3. よりよいコミュニケーションや支えあう関係について学び、他者との関係性を心理学的視点から考えられる。
4. 自分の特性に合った感情との付き合い方やストレスへの適切な対処について探究し、実践することができる。
試験方法:レポート 実施時期:試験期間内。
成績評価は、各授業の「ワークシート等の課題の実行20%」「小レポート30%」及び「期末レポート50%」とします。
小レポートは、各回の授業で得られた自己理解や他者理解、自己探索について、どの程度述べられているかを評価基準とします。
期末レポートは、自己および他者の感情に対する理解と気づきを分析し、自身に合った具体的な感情との付き合い方がどの程度述べられているかを評価基準とします。
なお、欠席および遅刻は減点対象とします。
「こころ」は、学ぶ機会や環境の違いに合わせて、個人差・文化差も大きく影響するため、一律ではなく、多様なものであると理解しています。だからこそ、一人一人が自身の「こころ」を理解し、自分に合った「付き合い方」を学ぶことがとても重要だと考えています。生まれてから現在まで、ずっと付き合ってきた「自分のこころ」への理解を深める機会になれるよう、授業に取り組みたいと思います。お会いできることを楽しみにしています。
学校・教育機関や医療機関での公認心理士/臨床心理士としての実務経験で得た知見や工夫を盛り込み、みなさんの健やかな成長の一助にもなるような授業を心掛けます。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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| 教科書 | 教科書は使用しません。適宜、資料を配布します。 | 0円 | ||
| 参考書 | 感情心理学・入門 改訂版 | 大平 英樹 | 有斐閣 | 2,090 |
| 参考書 | 感情の哲学入門講義 | 源河 亨 | 慶應義塾大学出版会 | 2,200 |
| 参考書 |