Web Syllabus(講義概要)
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生物学
英文名 Biology
科目概要 2026年度 通年/4単位
授業対象 [必修]Z学科A・B 月2/ [必修]Z学科C・D 月3
科目責任者 平手 良和
担当者 平手 良和※小田切 秀穂
備考 科目ナンバリング:L101-GN05/授業形態:講義

授業の目的

生物(人間・動物・植物・微生物)は生物同士で影響しあうと同時に、それを取り囲む環境、例えば、土壌、海洋や河川・湖沼等の水系、大気と気候、都市・農地等の人工的環境との間でも影響しあい、地球全体として一つの生態系(エコシステム)を形成している。生態系において部分の最適化は必ずしも全体の最適化につながらず、部分のひずみが限界を超えれば全体の崩壊を招くことになる。21世紀を生きる人々には、かけがえのない地球生態系の維持を意識しながら部分の適正化を行うことのできる知識とマインドが求められる。この授業は、そのために必要な生物学の基本的な知識を習得し、考え方を理解することを目的とする。

教育内容

生物は分子レベルから、細胞レベル、個体レベルを経て生態系レベルまでの階層構造を持つ。各階層はその下の階層を構成する要素の単純な足し算ではなく、要素同士の相互作用(掛け算)により、階層を特徴づける特性を生み出す(創発性)。例えば、DNAはヌクレオチド分子が重合することで遺伝情報という特性を創発する。細胞は生体分子の寄り集まりであるが、分子間の代謝ネットワークを構築することで、一見熱力学第二法則に反するようなエントロピー減少(秩序の維持)という特性を創発している。脳は神経細胞がネットワークを構築することにより知性という特性を創発している。このような階層と創発性を生命の本質としてとらえ、各論として、生体を構成する分子、細胞の構造と機能、動物を中心とした個体レベルの生命現象(遺伝、発生・進化、代謝、恒常性、環境応答)と、生態系(地球上の全ての生物同士および生物と環境との関わり合い)について学ぶ。

教育方法

【この授業は全て対面で実施します】
教科書に沿って、スライドを用いて授業を行う。生物学に関連する最近の話題や社会問題なども随時紹介する。【フィードバックの方法】質問はリアクションペーパーとネット(Google Classroomなど)で受け付ける.もちろん口頭でもよい。回答はPDFにまとめ、1週間以内にGoogle Classroomに掲載する。

準備学修(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習の時間:120時間】
予習:Google Classroomにアップした資料を読み、教科書の該当箇所を読んでおくこと(1時間程度)。
授業中:ノートを取ること。不明点をメモしておき、自分で解決できなかったときは遠慮なく質問すること。
復習:毎回、課題を出す。課題は必ず手書きで取り組み、それを写真に撮りGoogle Classroomで提出すること(1時間程度)。また、授業資料と授業中に取ったノートの内容で分からない部分があればGoogle Classroomにて質問すること(2時間程度)。

授業内容(シラバス)

担当者 項目 内容
1 平手 良和
はじめに 生物学を学ぶ意義について、学問体系における生物学の位置づけと人間社会における役割という観点から説明する。
2 平手 良和
生体を構成する物質 生物の定義、階層性、生体を構成する元素および分子、生命の起源と化学進化について学ぶ。
3 平手 良和
タンパク質の立体構造と機能 タンパク質の一次構造、二次構造、立体構造と、変性・失活について学ぶ。
4 平手 良和
細胞の構造 真核細胞及び原核細胞の構造と細胞内小器官について学ぶ。
5 平手 良和
酵素 生体での化学反応における酵素の働きについて学ぶ。
6 平手 良和
代謝(1) 解糖系と呼吸・発酵について学ぶ。
7 平手 良和
代謝(2) 植物の光合成と窒素同化について学ぶ。
8 平手 良和
分子機械としてのタンパク質 細胞の内外で働く分子機械としてのタンパク質について学ぶ。
9 平手 良和
細胞分裂と細胞周期 細胞周期と体細胞分裂の過程について学ぶ。
10 平手 良和
遺伝子(1) DNAの構造と複製機構について学ぶ。
11 平手 良和
遺伝子(2) 遺伝情報の発現・転写機構について学ぶ。
12 平手 良和
遺伝子操作 PCRやゲノム編集技術等の遺伝子操作について学ぶ。
13 平手 良和
生殖 配偶子形成と減数分裂、遺伝の法則と組換えについて学ぶ。
14 平手 良和
前期の内容の確認 前期の内容を復習する。
15 平手 良和
まとめ まとめ
16 平手 良和
発生(1) ウニ、カエル、魚類の発生、胚葉性と誘導について学ぶ。
17 平手 良和
発生(2) 哺乳類の発生について学ぶ。
18 平手 良和
発生(3) 細胞分化シグナルと器官形成について学ぶ。
19 平手 良和
恒常性(1) 体液の恒常性と消化器系、肝臓、腎臓の働きについて学ぶ。
20 平手 良和
恒常性(2) 自律神経系と内分泌系による体内環境の維持について学ぶ。
21 平手 良和
恒常性(3) 生体防御と免疫について学ぶ。
22 平手 良和
恒常性(4) 遺伝子の損傷と修復について学ぶ。
23 平手 良和
環境応答(1) 動物の感覚受容と応答、神経系による情報伝達と筋肉の収縮について学ぶ。
24 平手 良和
環境応答(2) 植物の環境応答について学ぶ。
25 小田切 秀穂
学習内容の整理と知識の応用 これまでの学習内容を整理し、関連する身近な生命現象について考える。
26 平手 良和
微生物との共生 動物と微生物の共生、植物と微生物の共生について学ぶ。
27 平手 良和
生命を支える地球環境 地球環境と生態系について学ぶ。
28 平手 良和
生物の系統分類と進化 生物の系統分類と進化について学ぶ。
29 平手 良和
後期の内容の確認 後期の内容を復習する。
30 平手 良和
まとめ まとめ
No. 1
担当者
平手 良和
項目
はじめに
内容
生物学を学ぶ意義について、学問体系における生物学の位置づけと人間社会における役割という観点から説明する。
No. 2
担当者
平手 良和
項目
生体を構成する物質
内容
生物の定義、階層性、生体を構成する元素および分子、生命の起源と化学進化について学ぶ。
No. 3
担当者
平手 良和
項目
タンパク質の立体構造と機能
内容
タンパク質の一次構造、二次構造、立体構造と、変性・失活について学ぶ。
No. 4
担当者
平手 良和
項目
細胞の構造
内容
真核細胞及び原核細胞の構造と細胞内小器官について学ぶ。
No. 5
担当者
平手 良和
項目
酵素
内容
生体での化学反応における酵素の働きについて学ぶ。
No. 6
担当者
平手 良和
項目
代謝(1)
内容
解糖系と呼吸・発酵について学ぶ。
No. 7
担当者
平手 良和
項目
代謝(2)
内容
植物の光合成と窒素同化について学ぶ。
No. 8
担当者
平手 良和
項目
分子機械としてのタンパク質
内容
細胞の内外で働く分子機械としてのタンパク質について学ぶ。
No. 9
担当者
平手 良和
項目
細胞分裂と細胞周期
内容
細胞周期と体細胞分裂の過程について学ぶ。
No. 10
担当者
平手 良和
項目
遺伝子(1)
内容
DNAの構造と複製機構について学ぶ。
No. 11
担当者
平手 良和
項目
遺伝子(2)
内容
遺伝情報の発現・転写機構について学ぶ。
No. 12
担当者
平手 良和
項目
遺伝子操作
内容
PCRやゲノム編集技術等の遺伝子操作について学ぶ。
No. 13
担当者
平手 良和
項目
生殖
内容
配偶子形成と減数分裂、遺伝の法則と組換えについて学ぶ。
No. 14
担当者
平手 良和
項目
前期の内容の確認
内容
前期の内容を復習する。
No. 15
担当者
平手 良和
項目
まとめ
内容
まとめ
No. 16
担当者
平手 良和
項目
発生(1)
内容
ウニ、カエル、魚類の発生、胚葉性と誘導について学ぶ。
No. 17
担当者
平手 良和
項目
発生(2)
内容
哺乳類の発生について学ぶ。
No. 18
担当者
平手 良和
項目
発生(3)
内容
細胞分化シグナルと器官形成について学ぶ。
No. 19
担当者
平手 良和
項目
恒常性(1)
内容
体液の恒常性と消化器系、肝臓、腎臓の働きについて学ぶ。
No. 20
担当者
平手 良和
項目
恒常性(2)
内容
自律神経系と内分泌系による体内環境の維持について学ぶ。
No. 21
担当者
平手 良和
項目
恒常性(3)
内容
生体防御と免疫について学ぶ。
No. 22
担当者
平手 良和
項目
恒常性(4)
内容
遺伝子の損傷と修復について学ぶ。
No. 23
担当者
平手 良和
項目
環境応答(1)
内容
動物の感覚受容と応答、神経系による情報伝達と筋肉の収縮について学ぶ。
No. 24
担当者
平手 良和
項目
環境応答(2)
内容
植物の環境応答について学ぶ。
No. 25
担当者
小田切 秀穂
項目
学習内容の整理と知識の応用
内容
これまでの学習内容を整理し、関連する身近な生命現象について考える。
No. 26
担当者
平手 良和
項目
微生物との共生
内容
動物と微生物の共生、植物と微生物の共生について学ぶ。
No. 27
担当者
平手 良和
項目
生命を支える地球環境
内容
地球環境と生態系について学ぶ。
No. 28
担当者
平手 良和
項目
生物の系統分類と進化
内容
生物の系統分類と進化について学ぶ。
No. 29
担当者
平手 良和
項目
後期の内容の確認
内容
後期の内容を復習する。
No. 30
担当者
平手 良和
項目
まとめ
内容
まとめ

到達目標

以下の各学習項目について理解し説明できるようになること:生体分子の種類と機能、細胞構造、細胞内小器官の機能、細胞分裂、酵素の働き、ATP合成の代謝、光合成、遺伝子の構造と複製、遺伝情報の発現・転写機構、有性生殖と配偶子形成、減数分裂、遺伝の法則、組換え、受精、哺乳類発生の概要、細胞分化シグナル、自律神経系と内分泌系による恒常性の維持、生体防御と免疫、遺伝子の損傷と修復、感覚器および脳神経系による情報伝達機構、筋収縮機構、微生物との共生、地球環境と生態系の関わり、生物の系統分類と進化。

成績評価の方法と基準

試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
成績評価は、毎回提出する課題(30%)と筆記試験(70%)によって行う。最終評価は前期試験と後期試験の結果を総合して行う。リアクションペーパーに書かれた質問や授業内容に対する独自の視点も評価の対象となる。筆記試験では、到達目標に準拠した問題を出題して到達度を評価する。

学生へのメッセージ(その他注意等)

高校で生物基礎を履修しなかった人は生物学要習を履修することを勧める。また、ASCも積極的に活用してほしい。生物は多様であるがその基礎にある共通のしくみを理解することが大切である。これらの仕組みの多くはヒトにも共通であり、動物としての自分自身を学ぶという意識も持ってほしい。生物学を暗記の科目と考えず、筋道を追って論理的に考えるように努めること。教員への質問はいつでも歓迎するが、復習などで生じた疑問点などは、先ず自分で調べて解決するという姿勢が肝要である。

実務経験の授業への活用方法

発生生物学、生殖生物学、酵母遺伝学研究の経験を活かし、授業内容に関連する最新の研究トピックについて適宜紹介する。また、老舗醤油蔵に勤務する麴師としての知見を活かし、発酵食品の生物学について触れる。

教員免許取得のための必修科目

科目 教科及び教科の指導法に関する科目(中・高 理科)
施行規則に定める科目区分
  • 生物学

教材

種別 書名 著者・編者 発行所 定価(円)
教科書 新しい教養のための生物学(改訂版) 赤坂甲治 裳華房 2,640円
参考書 キャンベル生物学(原書第11版) L. Urry、M. Cain 他 丸善出版 16,500円
参考書 Essential 細胞生物学(原書第5版) B. Alberts, K. Hopkin 他 南江堂 8,800円
参考書 ギルバート発生生物学 第2版 阿形清和 (翻訳), 高橋淑子 (翻訳) メディカル・サイエンス・インターナショナル 13,750円
参考書 新しい生物科学 弥益 恭 培風館 3,520円
教科書
書名
新しい教養のための生物学(改訂版)
著者・編者
赤坂甲治
発行所
裳華房
定価(円)
2,640円
参考書
書名
キャンベル生物学(原書第11版)
著者・編者
L. Urry、M. Cain 他
発行所
丸善出版
定価(円)
16,500円
参考書
書名
Essential 細胞生物学(原書第5版)
著者・編者
B. Alberts, K. Hopkin 他
発行所
南江堂
定価(円)
8,800円
参考書
書名
ギルバート発生生物学 第2版
著者・編者
阿形清和 (翻訳), 高橋淑子 (翻訳)
発行所
メディカル・サイエンス・インターナショナル
定価(円)
13,750円
参考書
書名
新しい生物科学
著者・編者
弥益 恭
発行所
培風館
定価(円)
3,520円