英文名 | Jurisprudence B | |
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科目概要 | 2025年度 後期/2単位 | |
授業対象 | 指定なし 水2 | |
科目責任者 | 猪瀬 貴道 | |
担当者 | 猪瀬 貴道 | |
備考 | 科目ナンバリング:L101-HS04/授業形態:講義 |
法の分野のひとつである国際法を学ぶことを通して、現代社会における国際法の役割や国家間関係を理解し、国際社会の構成員の一人として問題解決を考えるために必要な知識と視野を身につけて成長するための土台をつくる。
国際社会において機能しているルールである国際法について全体像を学ぶ。国際法の歴史、性質、主体、規律対象、紛争解決などの基礎知識を修得する。現行の国際法制度について学ぶとともに、現在や将来の課題について法による問題解決を考える。具体的には下記の授業内容に沿って進めるが、進捗状況によって多少の調整を行う。
【対面授業科目】
本科目は、教室による対面授業で開講する。ただし、インターネットを用いた学習管理システム(LMS(Google Classroomを使用予定))を用いた授業を行う。LMSへのリンクは授業で告知するので各自で登録する。最新のブラウザが利用可能なパソコン(タブレット等を含む)および通信容量無制限(または大容量)のインターネット回線を準備することが望ましい。
【オンデマンド学修(自己学修)】
まず、授業日から次の授業日までの間にLMS上の学修指示(各回の教科書のページの読み方のポイントなど)にしたがって、教科書を用いた自己学修として調べた用語やポイントを整理した授業ノートを履修者自身が作成する。LMS上に設定された教科書の内容の理解を確認する課題を指定された日時までに解答・提出する。
【教員による解説授業(フィードバックを含む)】
教室において、教科書に基づいたスライドを用いた教員による解説授業を受け、自分で作成したノートに追記や修正を行う。授業後には、疑問を持った点や関心を持った点についてLMS上のコメントペーパーに入力する。
【フィードバックの方法】
LMSや授業において学生からのコメントペーパーや課題について履修者全体に対してフィードバックする。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間(授業期間全体)】
※各授業回あたり予習・復習を合わせて約4時間の自己学習を想定しているが、自由に配分して良い(たとえば試験対策やレポート作成に重点的に時間を配分するなど)。また、以下の内容は参考例として記載するが履修者が自分で考えて下記の「到達目標」の達成に必要な内容で自由に実施する。
予習:日本国憲法の関連条文や教科書の該当ページに目を通しておき、わからない部分を把握しておく
復習:教科書やLMSに示された資料などを読み直して授業ノートを補足して整理する
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 猪瀬 貴道 | 科目説明と導入 | 科目の位置づけ、授業の進め方(LMSの利用方法を含む)、成績評価の方法などの詳細、この科目で学ぶ内容の概要を説明する。2回目の授業回までにこの科目のLMSを必ず確認すること。 |
2 | 猪瀬 貴道 | 国際法の成立 | 近代国際法、ヨーロッパ国際法、普遍的国際法(教科書Chapter 1)※以下(Chapter◯)は教科書の該当箇所 |
3 | 猪瀬 貴道 | 国際法総論と国家 | 国際法の法的拘束力、存立形式、効力、責任、国際社会の構成単位としての国家(Chapter 2・3) |
4 | 猪瀬 貴道 | 国家間関係 | 条約法、外交関係、領事関係(Chapter 4) |
5 | 猪瀬 貴道 | 領域 | 国家領域、特殊地域、宇宙(Chapter 5) |
6 | 猪瀬 貴道 | 海洋法 | 海洋法の歴史、海域の区分、海域の境界画定(Chapter 6) |
7 | 猪瀬 貴道 | 国際組織 | 国際組織の概要、国連、専門分野の国際組織、地域的国際組織(Chapter 7) |
8 | 猪瀬 貴道 | 個人 | 国籍、難民、人権(Chapter 8) |
9 | 猪瀬 貴道 | 国際犯罪 | 国際犯罪の概念、国による処罰、国際刑事裁判所、犯罪人引渡し(Chapter 9) |
10 | 猪瀬 貴道 | 国際経済 | GATT/WTO、貿易、知的財産権、地域統合(Chapter 10) |
11 | 猪瀬 貴道 | 環境問題 | 国際環境法、環境条約(Chapter 11) |
12 | 猪瀬 貴道 | 紛争の平和的解決 | 国際紛争解決手段、国際裁判、国際司法裁判所、国際海洋法裁判所(Chapter 12) |
13 | 猪瀬 貴道 | 安全保障 | 国際社会における戦争、武力不行使原則、集団安全保障、国連平和維持活動(Chapter 13) |
14 | 猪瀬 貴道 | 武力紛争 | 武力紛争法の概要、敵対行為の規律、中立法、軍縮法(Chapter 14) |
15 | 猪瀬 貴道 | まとめ | まとめ |
授業で取り上げた法的概念や条約などについて基本的知識を修得する。それらの基本的知識に基づいて現代社会のさまざまな課題について現行の国際法制度の適用や変更による問題解決について、歴史や先例などを正確に踏まえて考察して、論理的・説得的に説明できる。
LMSにおける課題(30%)および期末試験(70%)により評価する。期末試験(履修者数などによってレポートとする場合がある)については、この科目(授業および自己学修)を通して修得した知識に基づき国際法の特徴、意義、課題に関する問題、国際法の各分野の歴史的な展開、特徴、意義、課題などについて出題する。以上を基本的な評価方法とした上で、各授業回コメントペーパーによる加点を行う。成績評価の方法は前年までと異なることがある。
現代社会のさまざまな課題について法に基づいて考えてみませんか。現代社会においては国際社会の一員として国際法の基礎知識を身につけて自分の意見を持つことが重要になっています。授業をきっかけにして教員から教えてもらうだけではなく自ら積極的に学んでいきましょう。関連科目として前期に開講する「法律の役割A」のほか、「日本国憲法A・B」「日本と国際社会A・B」などがあります。
この科目および同じ科目名のオンライン授業科目について、成績分布やLMS課題の提出状況などを個別の履修者を特定できない方法で比較分析して、分析結果を公表する可能性があります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | 『ビジュアルテキスト国際法』(第3版) | 加藤信行・植木俊哉・森川幸一・真山全・酒井啓亘・立松美也子 | 有斐閣 | 2,640円 |
参考書 | 『コンパクト学習条約集』(第3版) | 芹田 健太郎 (編) | 信山社 | 1,100円 |
参考書 | その他の参考書については授業およびLMSで紹介する。 | 円 |