英文名 | Liberal Arts and Sciences Seminar A | |
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科目概要 | 2025年度 通年/2単位 | |
授業対象 | 指定なし(M学部,ET学科,PT専攻,ST専攻,OV専攻,FR学部を除く) 木1/ [自由]M学部 木1/ [自由]ET学科 木1/ [自由]PT専攻 木1/ [自由]ST専攻 木1/ [自由]OV専攻 木1/ [自由]FR学部 木1 | |
科目責任者 | 猪瀬 貴道 | |
担当者 | 猪瀬 貴道 | |
備考 | 科目ナンバリング:L102-ME01/授業形態:演習 |
大学において主体的、効果的に学ぶために必要な「調べ方」「まとめ方」「書き方」「伝え方」などについて、法的問題をテーマとして前期・後期を通して実践することによって身につける。
履修者の関心のある法制度(たとえば「医薬品特許制度」「健康食品制度」「公的医療保険制度」「人獣共通感染症対策」「遺伝子組換食品規制」「気候変動対策」「海洋生物資源保護」「タバコ規制」など)について図書館やインターネット上の資料を用いて調査と整理を行いながら、口頭発表やディベートなどによる議論を通して考察を深めて、最終的にレポートにまとめる。その準備作業と実践により、情報の収集・整理・記録・管理、スケジュール管理、文書作成、発表と議論など学びのスキルのトレーニングを行う。
【対面授業科目】
本科目は、原則として教室での対面方式で実施する。ただし、教室での授業においてもインターネットを用いた学習管理システム(Learning Management System, LMS)を用いる。授業におけるLMSを用いた実践や作業においても必要なため、最新のブラウザを利用可能なノートPC(または大きめのタブレット+キーボードでも可)を用意して持参することが求められる(持参できない場合には貸出等で対応できる場合があるので相談すること)。
教員からの説明を聞くだけではなく、学生が主体的に参加して教員とともに課題を解決する演習方式で行う。教員によるポイントの解説、学生による課題の実践(グループワーク、発表やレポートなど)、学生同士による質疑応答と議論などを予定する。なお、履修者数によって内容や進め方については調整する(※下記の「授業計画」の内容については履修者数に応じて変更する必要があるので履修者数が確定した時点であらためて授業計画を配布する)。
【フィードバックの方法】
授業や課題の実践においてフィードバックを行う。
【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
※文部科学省が単位認定に必要としている学修活動時間から算出したもので、予習・復習合わせて各回あたり約4時間の自己学習を想定している。ただし、期末レポート作成なども含めて自由に配分して良い。また、以下の内容は参考例として記載するが履修者が自分で考えて下記の「到達目標」の達成に必要と思われる内容で自由に実施する。
予習:教科書の関連部分に目を通す。LMS で示される参考資料や参考書に目を通して概要を把握する。
復習:課題に取り組むとともに学んだことをふまえて教養図書館やインターネットなどを利用して参考資料を読む。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 猪瀬 貴道 | 科目説明と導入 | 演習の目的、進め方、受講上の注意などを説明する。事前抽選対象科目となっているため、履修希望者は履修登録前に必ず手続をして当選した場合に出席すること。(抽選を実施した場合、当選者のみ履修登録できる)。 |
2 | 猪瀬 貴道 | プレゼンテーション(1) | 最も基本的なプレゼンテーションである自己紹介をあらかじめ作成した資料に基づいて行う。 |
3 | 猪瀬 貴道 | プレゼンテーション(2) | 参加人数が多い場合に備えて自己紹介の予備日(またプレゼンテーションの基本的ポイントを解説する) |
4 | 猪瀬 貴道 | テーマ決定とレポート作成手順 | 履修者が、この科目でそれぞれ調べてまとめて発表する法制度の決定とレポート作成に必要な手順について確認する。 |
5 | 猪瀬 貴道 | 目標設定と時間管理 | 目標設定の重要性やスケジュール作成の際に必要な事項を学んだうえで、レポートのためのスケジュールを作成する。 |
6 | 猪瀬 貴道 | 情報収集 | (教科書第 3 章)情報収集の方法(大学の授業、教養図書館、インターネットなど)を確認した上で実践する。 |
7 | 猪瀬 貴道 | 情報整理と記録 | (教科書第 5 章)ノート、カードやパソコンなどを使った情報整理と情報管理の方法について学ぶ。 |
8 | 猪瀬 貴道 | 論理的説明 | (教科書第 6 章)論理的にものを考えて表現する方法について学んだうえで、文章表現の演習を行う。 |
9 | 猪瀬 貴道 | レポート作成の基本 | (教科書第 8 章)レポートにおける表現方法や形式について確認する。 |
10 | 猪瀬 貴道 | テキストの読み方 | (教科書第 4 章)文章を読んで正しく理解するための方法(クリティカル・リーディング)について学ぶ。 |
11 | 猪瀬 貴道 | クリティカル・レビュー(1) | 自分のテーマに関連する資料(図書館の「新書」または「ブックレット」を予定)を用いてクリティカル・レビューを作成する。 |
12 | 猪瀬 貴道 | クリティカル・レビュー(2) | 自分のテーマに関連する資料(図書館の「新書」または「ブックレット」を予定)を用いてクリティカル・レビューを作成する。 |
13 | 猪瀬 貴道 | クリティカル・レビュー(3) | 自分のテーマに関連する資料(図書館の「新書」または「ブックレット」を予定)を用いてクリティカル・レビューを作成する。 |
14 | 猪瀬 貴道 | プレゼンテーションの基礎 | (教科書第 7 章)プレゼンテーションの方法について学んだ上で、クリティカル・レビューに基づいたスライドを作成する。 |
15 | 猪瀬 貴道 | 前期のまとめ | 前期のまとめと個別の質問対応を行う。 |
16 | 猪瀬 貴道 | 後期ガイダンス | 後期の授業の進め方について説明する。 |
17 | 猪瀬 貴道 | クリティカル・レビューに基づくプレゼン(1) | 前期に取り組んだクリティカル・レビューのプレゼンテーションを行う。 |
18 | 猪瀬 貴道 | クリティカル・レビューに基づくプレゼン(2) | 前期に取り組んだクリティカル・レビューのプレゼンテーションを行う。 |
19 | 猪瀬 貴道 | クリティカル・レビューに基づくプレゼン(3) | 前期に取り組んだクリティカル・レビューのプレゼンテーションを行う。また、教員から最終レポート作成について説明する。 |
20 | 猪瀬 貴道 | レポートにおける「問い」 | レポートにおける「問い」と「答え」について学び、最終レポートで取り組むテーマについて「問い」を考え、どのような「答え」がありうるか検討する。 |
21 | 猪瀬 貴道 | レポートにおける「骨格」 | レポートにおける「問い」に対する「答え」を導くための「骨格(レポートの構成)」について学び、最終レポートに向けて骨格を作成する。 |
22 | 猪瀬 貴道 | レポートにおける「引用」 | レポートにおける「答え」を根拠づける統計データや先行研究の探し方、引用の方法について学び、最終レポートに作成において実践する。 |
23 | 猪瀬 貴道 | レポートにおける「考察」 | 統計データや先行研究などの根拠に基づいてレポートにおける「答え」を導き出すための「考察」について学び、最終レポート作成において実践する。 |
24 | 猪瀬 貴道 | ピア・レビュー | この段階の最終レポートを他の履修者と交換して相互批評を行う。 |
25 | 猪瀬 貴道 | レポート発表準備 | 最終レポートに基づいた口頭発表のためのスライドを準備する。 |
26 | 猪瀬 貴道 | レポート発表(1) | 最終レポートに基づいた口頭発表を行う。 |
27 | 猪瀬 貴道 | レポート発表(2) | 最終レポートに基づいた口頭発表を行う。 |
28 | 猪瀬 貴道 | レポート発表(3) | 最終レポートに基づいた口頭発表、および、レポートの最終修正などを行う。 |
29 | 猪瀬 貴道 | 後期のまとめ | 後期のまとめとレポート講評など |
30 | 猪瀬 貴道 | 解説と確認 | 演習全体の振り返り(拡大オフィスアワー) |
社会における法的問題について授業、参考文献(教養図書館の図書を含む)、インターネットなどから必要かつ有用な情報を収集して、内容を理解した上で整理できる。社会において実際に運用されている法制度の特徴や問題点について論理的で説得的なわかりやすい伝わる文章を根拠に基づいて書くことができる。指定された形式のレポート作成や発表技法を身につける。これらを大学生活での問題解決に活用できるようになる。
試験方法:その他 実施時期:その他
授業での活動(発言や質問など)(20 ~ 30%程度)、課題([1]クリティカル・レビュー・レポートおよび[2]発表スライド、[3]クリティカル・レビューにもとづく口頭発表、[4]最終レポートおよび[5]発表スライド、[6]最終口頭発表)(70 ~ 80%程度)から総合的に評価する。授業内の演習での活動については、毎回の授業に単に出席するだけでなく準備をしっかりとしてきちんと参加することが前提となる。スライドや口頭発表、レポートなどの課題は、授業で学んだ内容をきちんと反映させたかたちで作成していることを基準として、内容の正確性、論拠の説得力、比較の巧みさなどにより評価する。表現の稚拙さ、余計な表現・表記や誤字・脱字などは減点する。ただし、成績評価の割合等は履修者数による授業計画の変更に応じて変更する場合がある。
法や裁判について自分にはあまり関係ないと思っていませんか。皆さんがこれから専門的に学んでいく学問分野においてもさまざまな「法」が関わります。さらに日本でも「法化社会」の進展とともに普段の生活においても法や裁判が身近になってきています。また、調べた根拠に基づいて主張する、相手の主張に適切に反論するという法や裁判の方法は、大学での学びにも役に立ちます。コミュニケーションやグループワークに苦手意識がある人も、学問において求められるコミュニケーション能力(聴く、調べる、まとめる、考える、伝える)や将来必要になるであろう他の人と協力して何かをするという能力のトレーニングをしてみませんか。「教養演習」科目が選択科目となっている学部学科はもちろん、自由科目の学部学科の皆さんの参加も歓迎します。抽選対象科目なので履修した場合には、途中放棄せずに通年継続することが求められます。関連科目として「法律の役割 A・B」などがあります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | 『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的技法入門』(第 3 版) | 佐藤望・湯川武・横山千晶・近藤明彦 | 慶應義塾大学出版会 | 1,100円 |
参考書 | 『はじめよう、ロジカル・ライティング』 | 名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校国語科 | ひつじ書房 | 1,728円 |
参考書 | 『学生による学生のためのダメレポート脱出法』 | 慶應義塾大学教養研究センター(監修)/慶應義塾大学日吉キャンパス学習相談員(著) | 慶應義塾大学出版会 | 1,320円 |
参考書 | 『理科系の作文技術』 | 木下是雄 | 中央公論新社(中公新書) | 770円 |
参考書 | その他の参考書、参考資料は授業や LMS で紹介する。 |