英文名 | Language and Culture B(German culture) | |
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科目概要 | 2025年度 通年/2単位 | |
授業対象 | 指定なし(Z学科,G学科,M学部,MB学部,N学部,ET学科,PT専攻,ST専攻,OV専攻,FR学部を除く) 火2/ [自由]Z学科 火2/ [自由]G学科 火2/ [自由]MB学部 火2/ [自由]N学部 火2/ [自由]ET学科 火2/ [自由]PT専攻 火2/ [自由]ST専攻 火2/ [自由]OV専攻 火2/ [自由]FR学部 火2 | |
科目責任者 | 田中 伸明 | |
担当者 | 田中 伸明 | |
備考 | 科目ナンバリング:L102-ME06/授業形態:演習/注意:この授業は言語と文化A(田中)木1とセット履修 |
* このシラバスは木曜1限とセット履修の、火曜2限に開講するクラスのものです。単独で開講される同一教員による同クラス名のシラバスとは内容が異なっていますので、注意してください。
ドイツ語の運用能力を、CEFR A1*水準で身につけることを目指すと同時に、ドイツの文化・社会・歴史に関する理解を、日本との比較を軸として深めることを目標とします。「A」では、文法・会話いずれも重視しながら、ドイツ語の「四技能(読む・書く・話す・聞く)」すべてのバランスの良い習得を目指していきます。「B」では、「A」で学んだ文法・表現上の学習事項をさらに深めたコミュニケーション練習を行うほか、講義や学生の皆さんによるグループ発表を通じ、先述のドイツ文化・社会面に関する理解を深めていきます。
* CEFR: 欧州言語共通参照枠。言語運用能力の指標として国際的に通用しており、A1は一番基礎の段階。A1, A2, B1, B2, C1, C2となるにつれ水準が上がっていく。英検でいうと3級合格がA1に相当するといわれている。
①プリント教材等を用い、ペア・グループワークを通じた会話練習を行わせる
②日本との比較を軸としたドイツの文化・社会・歴史に関する講義
③ ②の内容と対応させ、参加学生にグループ・プレゼンテーションを実施させる
【この授業は全て対面で実施します】
この授業は初回を除き、前半1/3で「A」の学習範囲と関連したコミュニケーション練習(ペア・グループワーク)、後半2/3でドイツの文化・社会等に関する講義・プレゼンテーションを実施することを基本とします。履修人数にもよりますが、クラスを3〜5人程度のグループ6つにわけ、それぞれのグループには20分程度、指定の題材に対するプレゼンテーションを計2回行ってもらいます(成績評価基準の欄も参照)。
【フィードバックの方法】
各学生に指名を通じた問題への回答を促すほか、問題演習・グループワーク中に教室内を巡回し、質問や疑問点の拾い上げに努める。Google Classroomやオフィスアワー活用して授業時間外でも質問を受け付け、回答する。実施されたプレゼンテーションに対し講評を行い、優秀な点や改善点を指摘する。
【授業時間外に必要な学習の時間:30 時間】
予習:教科書(リンクの「言語と文化A」で使用のもの)に目を通しておく。
復習:学んだ知識を定着させるための課題(宿題)の実施。必ず発音もしながら行うこと。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 田中 伸明 | ガイダンス | 大学で学ぶということ なぜドイツ語を学ぶか 授業や試験の運営・評価方針 グループの決定 |
2 | 田中 伸明 | Lektion 1 時代ごとの日本とドイツ① | あいさつ; 自己・他己紹介 日本とドイツを比較する––時代とテーマごとに見る意味(導入講義) |
3 | 田中 伸明 | Lektion 1 時代ごとの日本とドイツ② | あいさつ; 自己・他己紹介 中世以前の日本とドイツ |
4 | 田中 伸明 | Lektion 1 時代ごとの日本とドイツ③ | あいさつ; 自己・他己紹介 中世の日本とドイツ |
5 | 田中 伸明 | Lektion 2 時代ごとの日本とドイツ④ | 自由時間の過ごし方; 年齢・住所・電話番号を伝える; 申し込み用紙を書く; 綴り・職業を言う; 自己紹介のEmailを書く; 統計を読む 16世紀前後の日本とドイツ |
6 | 田中 伸明 | Lektion 2 時代ごとの日本とドイツ⑤ | 自由時間の過ごし方; 年齢・住所・電話番号を伝える; 申し込み用紙を書く; 綴り・職業を言う; 自己紹介のEmailを書く; 統計を読む 日本とドイツ 1600年ごろ |
7 | 田中 伸明 | Lektion 2 時代ごとの日本とドイツ⑥ | 自由時間の過ごし方; 年齢・住所・電話番号を伝える; 申し込み用紙を書く; 綴り・職業を言う; 自己紹介のEmailを書く; 統計を読む 近世の日本とドイツ① |
8 | 田中 伸明 | Lektion 3 時代ごとの日本とドイツ⑦ | 時間表現を使う 日常の行動について表現する 1週間の予定を述べる 会う約束をする できること・しなければならないこと・したいことを表現する 近世の日本とドイツ② |
9 | 田中 伸明 | Lektion 3 時代ごとの日本とドイツ⑧ | 時間表現を使う 日常の行動について表現する 1週間の予定を述べる 会う約束をする できること・しなければならないこと・したいことを表現する 開国期の日本とドイツからの影響 |
10 | 田中 伸明 | Lektion 3 時代ごとの日本とドイツ⑨ | 時間表現を使う 日常の行動について表現する 1週間の予定を述べる 会う約束をする できること・しなければならないこと・したいことを表現する 北里柴三郎が見たドイツ––先進国vs. 後進国? |
11 | 田中 伸明 | Lektion 4 時代ごとの日本とドイツ⑩ | 家、部屋の様子を説明する・意見を述べる 住居の広告を理解する 第一次大戦と日独 |
12 | 田中 伸明 | Lektion 4 時代ごとの日本とドイツ⑪ | 家、部屋の様子を説明する・意見を述べる 住居の広告を理解する 日独の接近と第二次大戦 |
13 | 田中 伸明 | Lektion 4 時代ごとの日本とドイツ⑫ | 家、部屋の様子を説明する・意見を述べる 住居の広告を理解する 戦後復興と日独 |
14 | 田中 伸明 | Lektion 1 – 4(学習事項の総復習)・グループ発表 | 前期に学習した表現事項を総点検する。 時代ごとの日独比較を通じ得られた知見をグループで発表する(グループ1から3) |
15 | 田中 伸明 | Lektion 1 – 4(学習事項の総復習)・グループ発表 | 前期に学習した表現事項を総点検する。 時代ごとの日独比較を通じ得られた知見をグループで発表する(グループ4から6) |
16 | 田中 伸明 | 前期学習項目の振り返り | 後期の開始にあたり、前期に学習した表現事項・日独比較の知識や論点を総点検する。 |
17 | 田中 伸明 | Lektion 5 (mit *Kapitel 5) テーマごとの日本とドイツ① | 食習慣について話す カフェで注文する・支払う 日本とドイツの地理・風土・気候 |
18 | 田中 伸明 | Lektion 5 (mit *Kapitel 5) テーマごとの日本とドイツ② | 食習慣について話す カフェで注文する・支払う 日本とドイツの交通 |
19 | 田中 伸明 | Lektion 5 (mit *Kapitel 5) テーマごとの日本とドイツ③ | 食習慣について話す カフェで注文する・支払う 日本とドイツの言語(環境) |
20 | 田中 伸明 | Lektion 6 テーマごとの日本とドイツ④ | どこで何を買うことができるかを話す スーパーの広告を理解する 何がどこにあるかを表現する 営業時間を理解する 日本とドイツの政治①(国家) |
21 | 田中 伸明 | Lektion 6 テーマごとの日本とドイツ⑤ | どこで何を買うことができるかを話す スーパーの広告を理解する 何がどこにあるかを表現する 営業時間を理解する 日本とドイツの政治②(地方自治) |
22 | 田中 伸明 | Lektion 6 テーマごとの日本とドイツ⑥ | どこで何を買うことができるかを話す スーパーの広告を理解する 何がどこにあるかを表現する 営業時間を理解する 日本とドイツの家族制度 |
23 | 田中 伸明 | *Kapitel 6 テーマごとの日本とドイツ⑦ | 過去の活動について話す・質問する 大学に関する会話をする 一日の出来事・学業に関するテキストを理解する 日本とドイツの教育制度 |
24 | 田中 伸明 | *Kapitel 6 テーマごとの日本とドイツ⑧ | 過去の活動について話す・質問する 大学に関する会話をする 一日の出来事・学業に関するテキストを理解する 日本とドイツの産業 |
25 | 田中 伸明 | *Kapitel 6 テーマごとの日本とドイツ⑨ | 過去の活動について話す・質問する 大学に関する会話をする 一日の出来事・学業に関するテキストを理解する 日本とドイツの文化① |
26 | 田中 伸明 | Lektion 7 テーマごとの日本とドイツ⑩ | 家族を紹介する 前後左右の位置関係を表現する 誕生日に招待する 招待に対する返事のEmailを書く 統計を読む(2) 日本とドイツの文化② |
27 | 田中 伸明 | Lektion 7 テーマごとの日本とドイツ⑪ | 家族を紹介する 前後左右の位置関係を表現する 誕生日に招待する 招待に対する返事のEmailを書く 統計を読む(2) 日本とドイツの宗教 |
28 | 田中 伸明 | Lektion 7 テーマごとの日本とドイツ⑫ | 家族を紹介する 前後左右の位置関係を表現する 誕生日に招待する 招待に対する返事のEmailを書く 統計を読む(2) 日本とドイツの生活様式 |
29 | 田中 伸明 | Lektion 1–7; *Kapitel 5 und 6(学習事項の総復習)・グループ発表 | これまでに学習した表現事項を総点検する。 テーマごとの日独比較を通じ得られた知見をグループで発表する(グループ1から3) |
30 | 田中 伸明 | Lektion 1–7; *Kapitel5 und 6(学習事項の総復習)・グループ発表 | これまでに学習した表現事項を総点検する。 テーマごとの日独比較を通じ得られた知見をグループで発表する(グループ4から6) |
・ドイツ語の運用能力を、特に会話・コミュニケーション面で上達させる。
・ドイツの文化や社会、また歴史の特徴や日本との相違点・共通点について正確な知識に基づいて話せるようになる。
平常点20%+グループ発表30%+期末試験50% で評価する。
*平常点は、毎回授業終わりに提出する課題シートをA, B, C の三段階で評価することによって採点し、授業への参加・貢献度を評価する(A: 十分に取り組みが見られる 100%; B: 取り組みが半分程度しか認められない 50%; C: 取り組みが半分以下しか認められない 0%)。
*グループ発表:クラスを6つのグループに分け(1グループ 3-5人程度)、担当する内容に関するプレゼンテーションを約20分間、前期・後期それぞれで1回ずつ実施してもらう。プレゼンテーションは、特にその論理性・明快性によって評価される(評価基準は授業中に追って指示する)。
*期末試験は、以下の二つの部分から構成される。
a. CEFR A1取得のために実施される資格試験 Start Deutsch A1 の形式に準拠して行われる口頭試問(全体の50%。学生2人に対し教員一人が対峙・採点する。学生の組み合わせはランダムに指定される)
b. ドイツの文化・社会等に関し授業内で扱ったことを題材とした論述試験(全体の50%。詳細な内容は追って指示する)
ドイツ語はかつて、あらゆる学問分野で最も指導的な言語の一つでした。本学の祖である北里柴三郎が、自身の研究成果をほとんどドイツ語で発表していたのも、その当時の医学で最も影響力があり、多くの読者に届く言語がドイツ語であったためです。また、日本は明治以降の近代化に際しドイツ(プロイセン)からの影響を強く受けているほか、共に第二次対戦で敗れつつ、戦後主に機械や重化学産業で成功し、復興・経済成長を遂げたことにも類似点があります。一方、個人主義や労働観・宗教観に関しては両国間に大きな違いがあり、一概に似ているとは言い切れない部分もかなりあります。この授業では、ドイツ語の四技能を基礎レヴェルでバランスよく身につけることを目指しつつ、ドイツの文化や社会についても学ぶ機会を多く設けることで、日本とドイツの共通点や違いについて、みなさん自身に実感を通じて理解してもらうことを目標にしていきます。この授業はセット履修で、「A」で主に語学、「B」でコミュニケーションや文化を扱っていくので、ABどちらかを単独履修するよりも、ドイツ語・ドイツ文化について深くじっくり学んでいくことが可能になります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | (なし) | |||
参考書 | Landeskunde Deutschland Politik - Wirtschaft - Kultur ISBN 978-3-19-461741-4 | Renate Luscher | Verlag für Deutsch Renate Luscher e.K |