Web Syllabus(講義概要)
トップへ戻る 前のページへ戻る
生物学実験
英文名Laboratory Course in Biology
科目概要2025年度 集中/1単位
授業対象[必修]P学部/ [必修]V学部/ [必修]M学部/ [必修]MB学部/ [必修]ML学科/ [必修]CE専攻/ [必修]FR学部/ [選択]HS学科/ [選択]RT専攻/ [選択]PT専攻/ [選択]OT専攻/ [選択]ST専攻/ [自由]OV専攻
科目責任者和田 浩則
担当者和田 浩則※吉田 学坂田 剛加藤 智美増本 三香西村 真由子※中森 智啓山本 貴之廣木 眞達岩崎 美樹※峰田 理恵※森下 由紀子※森 真美子古平 栄一石川 寛深田 祐輔
備考科目ナンバリング:L103-GN06/授業形態:実験

授業の目的

顕微鏡観察と生化学実験を行う。
生命現象に実際に触れることで「生物学」の講義の理解を深める。
実験器具の取り扱い方、スケッチやグラフの作成法を習得し、客観的な記録の重要性を認識する。
実験レポートの形式・書き方について学ぶ。

教育内容

実験は6項目からなる。顕微鏡実験(3項目)では、細胞と組織の観察を行い、顕微鏡の取り扱い方・スケッチの仕方を習得する。生化学実験(3項目)では、実験器具の取り扱い方、データの取り方、グラフの作成法を学ぶ。DNAの抽出、酵素活性、糖代謝についての実験を行い、生体物質の性質について理解する。実験レポートの作成法を習得する。

教育方法

【この授業は全て対面で実施します】
1つのクラスを、顕微鏡実験を先に行う組と生化学実験を先に行う組に分ける。はじめに実験の基本姿勢と実験レポートの書き方について説明する。各回ごとに実験の目的と背景を説明する。顕微鏡実験では、各自が決められた顕微鏡を用いて個別に行い、担当教員が顕微鏡の取り扱い方・スケッチの仕方を指導する。生化学実験は4〜5名の班で行い、担当教員が実験器具の取り扱い方・データの取り方・グラフの描き方を指導する。実験終了後、教員が個別にスケッチやグラフを確認し、口頭試問と解説を行う。
【フィードバックの方法】
提出された実験レポートの内容を精査し、コメントを付して返却する。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習の時間:3時間】
予習:あらかじめ「生物学実験マニュアル」を読んで実験の内容や手順を予習して、実験に臨むこと。
復習:実験終了後は結果をまとめ、レポートを作成すること。

授業内容(シラバス)

項目内容
1顕微鏡の取り扱い方顕微鏡の構造と基本操作を学ぶ。ミクロメーターの使用法を学ぶ。花粉のプレパラートを用いてスケッチの仕方を学ぶ。実験レポートの作成方法について学ぶ。
2体細胞分裂
ヒヤシンスの根端分裂組織のプレパラートを作成する。体細胞分裂にともなう染色体の形態変化を観察し、スケッチを行う。
3原生生物
ゾウリムシの細胞小器官の形態を観察し、スケッチを行う。コンゴレッド染色されたイーストを用いて、摂食行動の観察を行い、食胞形成過程を記録する。
4生化学実験の基礎生化学実験の基本操作として、マイクロピペットの使用法、溶液の希釈法、グラフ(標準曲線)の作成法を学ぶ。サケの精巣からDNAを抽出し、酢酸カーミンを用いて染色する。
5酵素活性
ブタの肝臓から抽出した酸性ホスファターゼを、p-ニトロフェニルリン酸を基質として反応させ、酵素活性を測定する。pHを変えて測定を行い、この酵素が働く最適pHを求める。
6発芽時における糖代謝
コムギの芽生えを材料にして、発芽にともなうマルトースの貯蔵量とアミラーゼの酵素活性の変動を調べ、その関係を考察する。
No. 1
項目
顕微鏡の取り扱い方
内容
顕微鏡の構造と基本操作を学ぶ。ミクロメーターの使用法を学ぶ。花粉のプレパラートを用いてスケッチの仕方を学ぶ。実験レポートの作成方法について学ぶ。
No. 2
項目
体細胞分裂
内容
ヒヤシンスの根端分裂組織のプレパラートを作成する。体細胞分裂にともなう染色体の形態変化を観察し、スケッチを行う。
No. 3
項目
原生生物
内容
ゾウリムシの細胞小器官の形態を観察し、スケッチを行う。コンゴレッド染色されたイーストを用いて、摂食行動の観察を行い、食胞形成過程を記録する。
No. 4
項目
生化学実験の基礎
内容
生化学実験の基本操作として、マイクロピペットの使用法、溶液の希釈法、グラフ(標準曲線)の作成法を学ぶ。サケの精巣からDNAを抽出し、酢酸カーミンを用いて染色する。
No. 5
項目
酵素活性
内容
ブタの肝臓から抽出した酸性ホスファターゼを、p-ニトロフェニルリン酸を基質として反応させ、酵素活性を測定する。pHを変えて測定を行い、この酵素が働く最適pHを求める。
No. 6
項目
発芽時における糖代謝
内容
コムギの芽生えを材料にして、発芽にともなうマルトースの貯蔵量とアミラーゼの酵素活性の変動を調べ、その関係を考察する。

到達目標

顕微鏡実験では観察の仕方を習得し、細胞レベルでの生命現象への理解を深める。生化学実験では生体物質の特性を調べ、分子レベルでの生命現象への理解を深める。実験レポートの目的を理解し、基本的な実験レポートの作成法を習得する。

成績評価の方法と基準

試験方法:なし 実施時期:
単位認定には、6項目すべての実験の履修(実験を終了してレポートを提出)が必要。その上で、提出されたレポートが形式に沿っていて、必要な内容を含んでいるかを評価する(100%)。遅刻、不真面目な態度、後片付けの不備は減点とする。大幅な遅刻は欠席扱いとする。

学生へのメッセージ(その他注意等)

同じ学部・学科・クラスであっても、実験の開始日が異なったり、顕微鏡実験か生化学実験かが異なることがあるので注意すること。遅刻・欠席をしないように体調を整えておくこと。
「生物学実験マニュアル」をあらかじめよく読んで予習をしておくこと。実験中不明な点は担当教員に質問すること。
グループ実験では、学生どうしの積極的なコミュニケーションが大切である。分からないことを教えあったり、議論したりしながら、協力して実験をすすめること。

実務経験の授業への活用方法

研究所における生命科学・医学系研究の経験を生かし、授業で取り扱う内容がどのように生命の深い理解を目指した研究や医療等につながっていくのかを折に触れて解説する。

教員免許取得のための必修科目

科目教科及び教科の指導法に関する科目(中・高 理科)
施行規則に定める科目区分
  • 物理学実験・化学実験・生物学実験・地学実験

教材

種別書名著者・編者発行所定価(円)
教科書生物学実験マニュアル北里大学一般教育部生物学実験マニュアル編集委員会裳華房2000円+税
参考書(なし)
教科書
署名
生物学実験マニュアル
著者・編者
北里大学一般教育部生物学実験マニュアル編集委員会
発行所
裳華房
定価(円)
2000円+税
参考書
署名
著者・編者
発行所
定価(円)