Web Syllabus(講義概要)
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生物学
英文名Biology
科目概要2025年度 前期/3単位
授業対象[必修]M学部 火4/ [必修]M学部 木2
科目責任者和田 浩則
担当者和田 浩則※
備考科目ナンバリング:L101-GN05/授業形態:講義

授業の目的

基礎的な生物学を幅広く学ぶ。生物学がどのような考え方にもとづいているのか、そして、どのようにヒトの理解に貢献しているのかについて学ぶ。

教育内容

ミクロ(分子)からマクロ(生態)まで、幅広い生物学分野を関連づけながら学習する。以下の3つのテーマを軸に講義をすすめる。(1)遺伝子はどのように細胞の増殖や分化に働いているのか?(2)細胞はどのように情報のやりとりを行い、組織や器官を形づくるのか?(3)生物どうしはどのように相互作用し、進化してきたのか?

教育方法

【この授業は全て対面で実施します】
主にスライドを用いて講義をすすめる。必要に応じて、プリントを配布する。Google Classroomにその日の授業内容のまとめ(レジメ)と、資料をアップするので参照すること。毎回、課題を出すので、Classroom上で課題レポートを提出すること。
【フィードバックの方法】
翌週の授業中に課題の解説と、質問に対する回答を行い。とくに誤解や多い箇所・重要な質問については個別に取り上げて検討を行う。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習の時間:87時間】
予習:Classroomにアップした資料を読むこと。
授業中:必ずノートをとること。板書した「キーワード」や「概念図」を書き写すこと。
復習:毎回、課題を出すので、Classroom上で提出すること。またレジメの内容と授業中にとったノートをまとめ、分からない部分を調べておくこと。

授業内容(シラバス)

項目内容
1生物学とは?
生物学の全体像を概観する。
2生体物質タンパク質、核酸、炭水化物、脂質の分子構造と性質について学ぶ。
3細胞細胞の構造、細胞内小器官の役割について学ぶ。
4呼吸と光合成呼吸と光合成によるATP合成の仕組みについて学ぶ。
5細胞分裂
細胞分裂の仕組みと遺伝様式について学ぶ。
6複製DNAの複製、突然変異と修復の仕組みについて学ぶ。
7転写と翻訳転写と翻訳、タンパク質の発現について学ぶ。
8タンパク質タンパク質の種類と役割について学ぶ。
9実験手法
細胞生物学・分子生物学的な実験手法について学ぶ。
10細胞増殖と分化
細胞の増殖と分化の関係、生殖様式・配偶子形成について学ぶ。
11発生と遺伝子発生過程における遺伝子の役割について学ぶ。
12動物の発生ショウジョウバエとカエル発生におけるパターン形成・形態形成の仕組みについて学ぶ。
13植物の発生植物の構造と発生の仕組みについて学ぶ。
14神経系
神経細胞と情報伝達の仕組みについて学ぶ。
15感覚器視覚・聴覚・嗅覚・味覚における感覚受容の仕組みについて学ぶ。
16筋肉動物の組織と筋収縮の仕組みについて学ぶ。
17内分泌系神経系と内分泌系による恒常性維持の仕組みについて学ぶ。
18免疫系免疫細胞による生体防御の仕組みについて学ぶ。
19進化突然変異と自然選択による進化の仕組みについて学ぶ。
20分類系統分類の概念、それぞれの分類群の体の構造について学ぶ。
21生態生態系の成り立ち、物質循環、環境問題について学ぶ。
22行動と社会動物の行動について、個体間、異種生物間の相互作用について学ぶ。
23内容の確認これまでの内容の確認を行う。
24まとめまとめ
No. 1
項目
生物学とは?
内容
生物学の全体像を概観する。
No. 2
項目
生体物質
内容
タンパク質、核酸、炭水化物、脂質の分子構造と性質について学ぶ。
No. 3
項目
細胞
内容
細胞の構造、細胞内小器官の役割について学ぶ。
No. 4
項目
呼吸と光合成
内容
呼吸と光合成によるATP合成の仕組みについて学ぶ。
No. 5
項目
細胞分裂
内容
細胞分裂の仕組みと遺伝様式について学ぶ。
No. 6
項目
複製
内容
DNAの複製、突然変異と修復の仕組みについて学ぶ。
No. 7
項目
転写と翻訳
内容
転写と翻訳、タンパク質の発現について学ぶ。
No. 8
項目
タンパク質
内容
タンパク質の種類と役割について学ぶ。
No. 9
項目
実験手法
内容
細胞生物学・分子生物学的な実験手法について学ぶ。
No. 10
項目
細胞増殖と分化
内容
細胞の増殖と分化の関係、生殖様式・配偶子形成について学ぶ。
No. 11
項目
発生と遺伝子
内容
発生過程における遺伝子の役割について学ぶ。
No. 12
項目
動物の発生
内容
ショウジョウバエとカエル発生におけるパターン形成・形態形成の仕組みについて学ぶ。
No. 13
項目
植物の発生
内容
植物の構造と発生の仕組みについて学ぶ。
No. 14
項目
神経系
内容
神経細胞と情報伝達の仕組みについて学ぶ。
No. 15
項目
感覚器
内容
視覚・聴覚・嗅覚・味覚における感覚受容の仕組みについて学ぶ。
No. 16
項目
筋肉
内容
動物の組織と筋収縮の仕組みについて学ぶ。
No. 17
項目
内分泌系
内容
神経系と内分泌系による恒常性維持の仕組みについて学ぶ。
No. 18
項目
免疫系
内容
免疫細胞による生体防御の仕組みについて学ぶ。
No. 19
項目
進化
内容
突然変異と自然選択による進化の仕組みについて学ぶ。
No. 20
項目
分類
内容
系統分類の概念、それぞれの分類群の体の構造について学ぶ。
No. 21
項目
生態
内容
生態系の成り立ち、物質循環、環境問題について学ぶ。
No. 22
項目
行動と社会
内容
動物の行動について、個体間、異種生物間の相互作用について学ぶ。
No. 23
項目
内容の確認
内容
これまでの内容の確認を行う。
No. 24
項目
まとめ
内容
まとめ

到達目標

生物学が扱う幅広い現象を身近な問題として認識し、興味を抱くようになる。キーワードを正しく理解し、説明できるようになる。とくに「遺伝子の働き」「細胞の役割」「進化の仕組み」について説明できるようになる。

成績評価の方法と基準

試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
成績評価は、毎回提出する課題レポートの内容(30%)と、筆記試験(70%)によって行う。課題レポートに書かれた質問や考察を高く評価する。

学生へのメッセージ(その他注意等)

植物や虫の知識が医学に役立つわけがない思うかもしれません。しかし、ショウジョウバエの体節構造とヒトの脊椎骨は同じ仕組みでつくられています。ハエトリソウはヒトの神経細胞と同じ活動電位によって餌を感知します。「体節形成」「活動電位」といった仕組みはすべての生物で同じなのです。この講義ではさまざまな生物を使って、ヒトがどのようにできているのかを説明します。なぜならその方が簡単で理解しやすいからです。たくさんの用語は使いません。最小限の言葉で生物学の基礎を説明したいと思います。

実務経験の授業への活用方法

研究所における生命科学・医学系研究の経験を生かし、授業で取り扱う内容がどのように生命の深い理解を目指した研究や医療等につながっていくのかを折に触れて解説する。

教材

種別書名著者・編者発行所定価(円)
教科書(なし)
参考書生物学[カレッジ版]第2版高畑雅一他医学書院2640円
参考書Essential細胞生物学 Bruce Alberts他 中村桂子他監訳南江堂8800円
参考書レーヴン・ジョンソン生物学(上・下)レーヴン他培風館上7040円・下10670円
教科書
署名
著者・編者
発行所
定価(円)
参考書
署名
生物学[カレッジ版]第2版
著者・編者
高畑雅一他
発行所
医学書院
定価(円)
2640円
参考書
署名
Essential細胞生物学 
著者・編者
Bruce Alberts他 中村桂子他監訳
発行所
南江堂
定価(円)
8800円
参考書
署名
レーヴン・ジョンソン生物学(上・下)
著者・編者
レーヴン他
発行所
培風館
定価(円)
上7040円・下10670円