英文名 | Statistics BⅠ | |
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科目概要 | 2025年度 前期/2単位 | |
授業対象 | [必修]FR学部 金1 | |
科目責任者 | 渡辺 一雄 | |
担当者 | 渡辺 一雄/伊藤 真吾 | |
備考 | 科目ナンバリング:L101-GI03/授業形態:講義 |
今日の情報化社会では、あふれるデータの中から必要な情報を取り出し、的確に判断することが求められている。その方法論として、推定・検定といった統計学の手法がある。この授業では統計学の基本的知識と計算手法ならびに推定・検定の基本的な方法を習得することを目指す。
まず、データの整理の仕方や平均・標準偏差・相関係数・回帰直線といった記述統計学の内容と電卓の使い方を学ぶ。次に二項分布や正規分布などの確率分布について学び、最終的に推定・検定といった推測統計学の手法を学ぶ。また、適宜、数学的な背景も紹介し、微分積分学との関連を意識できるような講義を行う。
【この授業は全て対面で実施します】
講義形式および演習を行う。特に、電卓を使って多くのデータを整理するなど、授業で得られた知識を実際に使用できるように演習問題を豊富にとりあげる。理解度の確認のために小テストやレポートなどを課すこともある。
【フィードバックの方法】小テストやレポートのフィードバック(板書またはプリントによる解説・添削)は、実施した授業から2~3週間以内を目安に行う。
【講義時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:次回の授業範囲について、教科書の該当部分に目を通し、全体の概要を掴んでおく(1時間程度)。
復習:教科書の問題や配布プリントの問題をできるだけ多く解き、授業内容の理解を深めること(3時間程度)。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 授業ガイダンス、度数分布表 | ガイダンスを行う。また、データの整理として度数分布表やヒストグラムにまとめる方法を学ぶ。 |
2 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 平均、分散、標準偏差 | データの特徴を表す値である平均、分散、標準偏差の定義と意味を理解する。また、それらを電卓で計算できるようになる。 |
3 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 2変数データと散布図 | 2変数データを散布図にまとめて、その分布を視覚的に把握する方法を理解する。また、2つの変数の関連性について、散布図を用いて考察できるようになる。 |
4 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 相関係数と回帰直線 | 直線的な相関の強さを表す尺度(相関係数)とデータの分布を表す直線(回帰直線)の定義と意味を理解する。また、相関係数や回帰直線を求められるようになる。 |
5 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 事象と確率 | 試行や事象などの確率論における基本的な概念について学び、確率の定義と意味を理解する。 |
6 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 離散型確率分布 | 離散型確率分布の基本事項として、確率関数、期待値、分散、標準偏差などの定義と意味を理解する。 |
7 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 二項分布 | 離散型確率分布の代表例として、二項分布について学ぶ。また、二項分布に関する確率や、期待値、分散などを求められるようになる。 |
8 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 連続型確率分布 | 連続型確率分布の基本事項として、確率密度関数、期待値、分散、標準偏差などの定義と意味を理解する。 |
9 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 正規分布 | 連続型確率分布の代表例として、正規分布について学ぶ。また、標準正規分布表と確率変数の標準化を用いて正規分布の確率を計算できるようになる。 |
10 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 二項分布の正規近似 | 正規分布による近似を用いて、二項分布の確率の近似値を計算できるようになる。 |
11 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 母集団と無作為標本 | 標本調査の基本的な考え方を学ぶ。また、母集団の特徴を表す母平均と母分散、基本的な統計量である標本平均と不偏分散について、定義と意味を理解する。 |
12 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 母平均の区間推定 | ある確率で母平均を含むような信頼区間を求めることができるようになる。また、t分布の定義と性質を理解し、t分布表を用いた計算ができるようになる。 |
13 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 母平均の両側検定 | 母平均がある定数と等しいという帰無仮説に関して、その両側検定を理解し、結論を出せるようになる。 |
14 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | 母平均の片側検定 | 母平均がある定数と等しいという帰無仮説に関して、その片側検定を理解し、結論を出せるようになる。 |
15 | 渡辺 一雄 伊藤 真吾 | まとめ | 授業内容のまとめを⾏い、理解を定着させる。 |
1. データを整理し、平均・標準偏差・相関係数・回帰直線などを(電卓を用いて)計算できるようになる。
2. 確率分布の概念を理解し、それを活用できるようになる.
3. 標本調査の考え方を理解し、推定・検定を行うことができるようになる.
試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
定期試験の得点(75%)およびレポート・問題演習・小テストなどによる平常点(25%)を総合して評価する。なお、欠席、遅刻は総合点から減点する。
※担当者によって割合を変える可能性があるため、初回の授業で確認すること。
電卓は初回の授業で指定されたものを購入し、毎回持参すること。分からないところは積極的に質問し、早めに解決することを心がけましょう。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | はじめての統計学 | 道家 ・伊藤・宮﨑・酒井 | コロナ社 | 2,750円 |
参考書 | 数理統計入門 | 松本・宮原 | 学術図書出版社 | 1,650円 |
参考書 | 医療系のための入門統計 | 勝野・伊藤・米山 | 共立出版 | 2,860円 |