Web Syllabus(講義概要)
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数学(線形代数学(ベクトル・行列・行列式の理論)、微分積分学(1変数関数・2変数関数の微積分))
英文名Mathematics
科目概要2025年度 通年/4単位
授業対象[選択]V学科 金2/ [選択]Z学科 金2/ [選択]N学部 金2
科目責任者後藤 香代子
担当者後藤 香代子
備考科目ナンバリング:L101-GI01/授業形態:講義

授業の目的

微分積分学と線形代数学の両方を学ぶコース。このコースを履修することで多次元の空間に対する取り扱いの基本を学ぶことができる。微分積分だけでなくベクトル、行列についての理論も知りたいという方に向いたコースで、代数・解析・幾何の総合的な数学の知識、見方の獲得を目指す。

教育内容

前期は線形代数学、後期は微分積分学を解説する。
前期は、ベクトル・行列についての性質、行列式の理論、連立1次方程式や行列の固有値・対角化の理論を説明し、演習を行う。
後期は、高校の数学Ⅲ程度の内容に関する復習及び若干の準備をした後、前期に学んだ2次元、3次元の空間に対する取り扱いを土台に、2変数関数の微分積分(偏微分、2重積分)を中心に説明していく。

教育方法

【この授業は全て対面で実施します】
講義と演習を織り交ぜて授業を展開する。授業内で演習や小テストを行うが、受講生の理解度に合わせてその場でヒントを与える。
【フィードバックの方法】
授業内で行った演習や小テストは、実施した授業から2、3週間後を目安に解答を公開する。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習の時間:総時間数:120時間】
課題図書:配布物やここで挙げた参考書を参考にする。
予習 1時間:配布資料に目を通して、どのようなことが書かれているか掴んでおく。
復習 3時間:ノート等を参考に授業内容を整理し、配布物の問題を自力で解いてみる。わからなかった箇所は、自分で調べたり、友人や教員に聞くなどして理解に努める。

授業内容(シラバス)

担当者項目内容
1後藤 香代子
ベクトルとその演算
ガイダンス、ベクトルとその演算(和、定数倍、大きさ、内積、外積など)。
2後藤 香代子
ベクトルと空間
空間内の平面と直線のベクトルによる表示、平面の方程式、直線の方程式。
3後藤 香代子
行列と行列の演算
行列の定義と行列の計算(和・差・定数倍・積)、いろいろな行列(三角行列、対角行列、対称行列、交代行列、正則行列など)とその性質。
4後藤 香代子
連立1次方程式1
基本変形、掃き出し法(行基本変形)による連立1次方程式の解法。
5後藤 香代子
連立1次方程式2
基本行列と基本変形の関係、行列の階数、連立1次方程式の解の自由度。
6後藤 香代子
正則行列と逆行列
正則行列の定義、掃き出し法(行基本変形)による逆行列の計算。
7後藤 香代子
ベクトルと行列のまとめ
第1~6回のまとめと演習。
8後藤 香代子
行列式の定義
置換を用いた行列式の定義、2次・3次の行列式の値の計算。
9後藤 香代子
行列式の基本性質
行列式の基本性質とそれを用いた行列式の計算。
10後藤 香代子
行列式の余因子展開
行列式の余因子の定義、余因子展開による行列式の計算。
11後藤 香代子
行列式の応用
余因子行列、余因子行列による逆行列の計算、クラーメルの公式による連立1次方程式の解法。
12後藤 香代子
行列の対角化1
2次行列の固有値、固有ベクトル、行列の対角化。
13後藤 香代子
行列の対角化2
3次行列の固有値、固有ベクトル、行列の対角化。
14後藤 香代子
行列式と対角化のまとめ
第8~13回のまとめと演習。
15後藤 香代子
前期のまとめ
ベクトル、行列、行列式、行列の対角化に関するまとめ。
16後藤 香代子
1変数関数の微分
微分係数の導関数の定義、導関数の性質、1変数関数の微分計算。
17後藤 香代子
逆三角関数
逆関数、逆三角関数の定義、逆三角関数の微分。
18後藤 香代子
高階導関数
1変数関数の高階導関数の計算、ライプニッツの公式。
19後藤 香代子
テイラー展開
テイラーの定理、マクローリンの定理、テイラー展開、マクローリン展開。
20後藤 香代子
2変数関数と偏微分
2変数関数の定義、2変数関数とその極限、連続性、偏微分可能性、偏導関数。
21後藤 香代子
高階偏導関数と合成関数の偏導関数
2階偏導関数、高階偏導関数、合成関数の偏微分の計算。
22後藤 香代子
2変数関数の極値
2変数関数の極値、極値の求め方。
23後藤 香代子
陰関数定理
陰関数定理、陰関数の微分。
24後藤 香代子
微分と偏微分のまとめ
第16~23回のまとめと演習。
25後藤 香代子
1変数関数の積分1
1変数関数の不定積分、置換積分法や部分積分法、部分分数展開による積分計算。
26後藤 香代子
1変数関数の積分2
1変数関数の定積分、置換積分法や部分積分法による積分計算、広義積分。
27後藤 香代子
2重積分1
2重積分の定義、長方形領域における2重積分の計算。
28後藤 香代子
2重積分2累次積分による2重積分の計算。
29後藤 香代子
積分と2重積分のまとめ
第25~28回のまとめと演習。
30後藤 香代子
後期のまとめ
1変数関数の微分と積分、2変数関数の偏微分と2重積分に関するまとめ。
No. 1
担当者
後藤 香代子
項目
ベクトルとその演算
内容
ガイダンス、ベクトルとその演算(和、定数倍、大きさ、内積、外積など)。
No. 2
担当者
後藤 香代子
項目
ベクトルと空間
内容
空間内の平面と直線のベクトルによる表示、平面の方程式、直線の方程式。
No. 3
担当者
後藤 香代子
項目
行列と行列の演算
内容
行列の定義と行列の計算(和・差・定数倍・積)、いろいろな行列(三角行列、対角行列、対称行列、交代行列、正則行列など)とその性質。
No. 4
担当者
後藤 香代子
項目
連立1次方程式1
内容
基本変形、掃き出し法(行基本変形)による連立1次方程式の解法。
No. 5
担当者
後藤 香代子
項目
連立1次方程式2
内容
基本行列と基本変形の関係、行列の階数、連立1次方程式の解の自由度。
No. 6
担当者
後藤 香代子
項目
正則行列と逆行列
内容
正則行列の定義、掃き出し法(行基本変形)による逆行列の計算。
No. 7
担当者
後藤 香代子
項目
ベクトルと行列のまとめ
内容
第1~6回のまとめと演習。
No. 8
担当者
後藤 香代子
項目
行列式の定義
内容
置換を用いた行列式の定義、2次・3次の行列式の値の計算。
No. 9
担当者
後藤 香代子
項目
行列式の基本性質
内容
行列式の基本性質とそれを用いた行列式の計算。
No. 10
担当者
後藤 香代子
項目
行列式の余因子展開
内容
行列式の余因子の定義、余因子展開による行列式の計算。
No. 11
担当者
後藤 香代子
項目
行列式の応用
内容
余因子行列、余因子行列による逆行列の計算、クラーメルの公式による連立1次方程式の解法。
No. 12
担当者
後藤 香代子
項目
行列の対角化1
内容
2次行列の固有値、固有ベクトル、行列の対角化。
No. 13
担当者
後藤 香代子
項目
行列の対角化2
内容
3次行列の固有値、固有ベクトル、行列の対角化。
No. 14
担当者
後藤 香代子
項目
行列式と対角化のまとめ
内容
第8~13回のまとめと演習。
No. 15
担当者
後藤 香代子
項目
前期のまとめ
内容
ベクトル、行列、行列式、行列の対角化に関するまとめ。
No. 16
担当者
後藤 香代子
項目
1変数関数の微分
内容
微分係数の導関数の定義、導関数の性質、1変数関数の微分計算。
No. 17
担当者
後藤 香代子
項目
逆三角関数
内容
逆関数、逆三角関数の定義、逆三角関数の微分。
No. 18
担当者
後藤 香代子
項目
高階導関数
内容
1変数関数の高階導関数の計算、ライプニッツの公式。
No. 19
担当者
後藤 香代子
項目
テイラー展開
内容
テイラーの定理、マクローリンの定理、テイラー展開、マクローリン展開。
No. 20
担当者
後藤 香代子
項目
2変数関数と偏微分
内容
2変数関数の定義、2変数関数とその極限、連続性、偏微分可能性、偏導関数。
No. 21
担当者
後藤 香代子
項目
高階偏導関数と合成関数の偏導関数
内容
2階偏導関数、高階偏導関数、合成関数の偏微分の計算。
No. 22
担当者
後藤 香代子
項目
2変数関数の極値
内容
2変数関数の極値、極値の求め方。
No. 23
担当者
後藤 香代子
項目
陰関数定理
内容
陰関数定理、陰関数の微分。
No. 24
担当者
後藤 香代子
項目
微分と偏微分のまとめ
内容
第16~23回のまとめと演習。
No. 25
担当者
後藤 香代子
項目
1変数関数の積分1
内容
1変数関数の不定積分、置換積分法や部分積分法、部分分数展開による積分計算。
No. 26
担当者
後藤 香代子
項目
1変数関数の積分2
内容
1変数関数の定積分、置換積分法や部分積分法による積分計算、広義積分。
No. 27
担当者
後藤 香代子
項目
2重積分1
内容
2重積分の定義、長方形領域における2重積分の計算。
No. 28
担当者
後藤 香代子
項目
2重積分2
内容
累次積分による2重積分の計算。
No. 29
担当者
後藤 香代子
項目
積分と2重積分のまとめ
内容
第25~28回のまとめと演習。
No. 30
担当者
後藤 香代子
項目
後期のまとめ
内容
1変数関数の微分と積分、2変数関数の偏微分と2重積分に関するまとめ。

到達目標

1. 微分積分、線形代数の理論について、基本的な事項を理解し、基本的な計算がある程度すらすらできるようになる。
2. 数学的思考力を向上させることができる。

成績評価の方法と基準

試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
定期試験(70%)と授業内で課す小テストや課題など(30%)によって評価を行う。

学生へのメッセージ(その他注意等)

数学では、覚えることはあまりありません。論理の展開に慣れれば、公式や定理などの意味がすっきり理解できるでしょう。自ら手を動かして図を描いたり、計算したりして理解を深めてください。その際、“なぜそうなるか” をしつこく追求してください。
【受講にあたっての注意】微分積分学を基礎から学び直したい、あるいは深く極めたいという方には「数学」の他のコースの受講をお薦めします。また、高校で数Ⅲを履修していない方は、後期の授業を理解するために相当な時間を割いて準備学習をする必要があることを、あらかじめ心得ておいてください。

教材

種別書名著者・編者発行所定価(円)
教科書(教科書は指定せず、講義資料を配布する。)
参考書入門線形代数三宅敏恒培風館1,815円
参考書入門微分積分三宅敏恒培風館2,310円
参考書基礎から学ぶ 理工系 微分積分学梅津裕美子、竹田裕一学術図書出版社1,900円
教科書
署名
(教科書は指定せず、講義資料を配布する。)
著者・編者
発行所
定価(円)
参考書
署名
入門線形代数
著者・編者
三宅敏恒
発行所
培風館
定価(円)
1,815円
参考書
署名
入門微分積分
著者・編者
三宅敏恒
発行所
培風館
定価(円)
2,310円
参考書
署名
基礎から学ぶ 理工系 微分積分学
著者・編者
梅津裕美子、竹田裕一
発行所
学術図書出版社
定価(円)
1,900円