英文名 | Environmental Society A | |
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科目概要 | 2025年度 前期/2単位 | |
授業対象 | 指定なし 月1or月2 | |
科目責任者 | 鈴木 孝弘 | |
担当者 | 鈴木 孝弘※ | |
備考 | 科目ナンバリング:L101-HS15/授業形態:講義 |
記録的「猛暑」、頻発する「集中豪雨」、「竜巻」発生、「巨大台風」などの異常気象。それによる「熱中症」や中国大陸から飛来する「PM2.5」などの環境問題。他方、「太陽光発電」や「電気自動車」の普及促進など、刻々と変化する日常生活。 世界が直面している環境問題について正しい知識を持つことは、専門分野を学ぶ上での基盤になり、また現代社会を生きる上で重要な資質である。
この講義では、様々な環境問題を人間社会と環境の関わりを通して考えることを目的とし、最新の情報・データに基づいて、環境問題発生のメカニズム、現状、対策等を論じる。
※)この講義は「環境を考えるB」とともに通年で履修することが望ましい。それによって複雑化している現代環境問題の全体像の理解がさらに深まる。
環境問題の本質的理解のためには、本来は先ず現場を自分の目で見て知ることが最も大事である。そのため、VTRなどの映像資料を取り入れて授業を進める。本講義では、公害の発生、水質汚濁、土壌汚染、ヒートアイランド現象、酸性雨、化学物質の問題などを学ぶ。なお、地球環境問題や野生生物の絶滅などのグローバルな環境問題は、「環境を考えるB」でテーマとして取り上げる。
【この授業は全てオンラインで実施します】
⿊板とパワーポイントを⽤いた講義形式で実施する。適宜、映像資料で内容の理解が深まるよう授業を進め、環境を保全する資質・能⼒を⾼めるとともに、社会科学と⾃然科学の両⾯から客観的に環境問題を理解できる資質を養う。授業の終了時に授業内容に関する⼩テストを実施し、また、特定のテーマについてレポート(添削して返却)を課すこともある。【フィードバックの方法】これらの課題については、次回の授業で模範解答を提示する。
【講義時間外に必要な学習の時間:60時間】
<予習>
・授業開始の前日までに、教科書に⽬を通し、次回の授業内容を把握しておくこと。
・教科書の太字の専門用語(キーワード)の意味等を理解しておくこと。
<復習>
・授業の内容をノートに整理して復習しておくこと。
・授業の内容に関係する最近の新聞記事等を調べ、まとめておくこと。
予習・復習の学習時間の目安は、それぞれ2時間程度である。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 鈴木 孝弘 | ガイダンス・環境を考える | 人・社会と環境、 自然との関係 |
2 | 鈴木 孝弘 | 人間と環境 | 文明の発達にともなう人間と環境の関わり |
3 | 鈴木 孝弘 | 公害防止と環境保全(1) | 公害の歴史、最近の公害 |
4 | 鈴木 孝弘 | 公害防止と環境保全(2) | 環境法の体系、環境アセスメント |
5 | 鈴木 孝弘 | 水資源と人間活動(1) | 水の特異性、地球上の水 |
6 | 鈴木 孝弘 | 水資源と人間活動(2) | 水の汚染 |
7 | 鈴木 孝弘 | 水資源と人間活動(3) | 都市の水道水と浄水場 |
8 | 鈴木 孝弘 | 都市の環境問題と自然(1) | 下水道、河川の治水対策 |
9 | 鈴木 孝弘 | 都市の環境問題と自然(2) | 干潟の役割、ヒートアイランド現象 |
10 | 鈴木 孝弘 | 人間活動による大気汚染(1) | 微小粒子状物質、酸性雨 |
11 | 鈴木 孝弘 | 人間活動による大気汚染(2) | 大気汚染対策、光化学スモッグ |
12 | 鈴木 孝弘 | 化学物質と環境(1) | 環境中の化学物質 |
13 | 鈴木 孝弘 | 化学物質と環境(2) | 化学物質過敏症、土壌汚染 |
14 | 鈴木 孝弘 | 化学物質と環境(3) | 有害な化学物質、化学物質の管理 |
15 | 鈴木 孝弘 | まとめ | まとめ |
環境問題に関心を持ち、その本質を理解できる。さらに、人間と社会システムとの関係を考え、環境の大切さについて配慮しながら日々の大学生活を送り、大学を卒業してから社会で次世代のための環境保全を基盤においた仕事や各種活動ができるようになる。
試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
定期試験(60%)、小テストとレポート(40%)。
化学や⽣物、地学などの予備知識は不要であるが、毎回の授業内容が多岐にわたるため、体系的に学べるよう授業を進める。「環境を考えるB」と併せて受講することによって、現代の環境問題の全体像を理解できる。より詳しい予習・復習のためには、参考書を参照すること。
静岡県生活環境部水質保全課・大気保全課で環境行政を担当し、大気や水質の環境基準を工場や事業所が守っているか否かのデータのチェックを行い、行政処分や立入調査を行って、現場の環境保全活動に関する業務を行った。この経験を授業内容にできるだけ含め、教科書だけでは学べない実際の環境問題の理解が深まるように活用していく。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | 新しい環境科学(新版):環境問題の基礎知識をマスターする | 鈴⽊ 孝弘 著 | 駿河台出版社 | 2,420円 |
参考書 | 新・地球環境百科 | 鈴⽊ 孝弘 著 | 駿河台出版社 | 3,080円 |