英文名 | Cultural Anthropology B | |
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科目概要 | 2025年度 後期/2単位 | |
授業対象 | 指定なし 水1or水2 | |
科目責任者 | 宮下 克也 | |
担当者 | 宮下 克也 | |
備考 | 科目ナンバリング:L101-HS12/授業形態:講義 |
21世紀に生きる私たちは、地域社会、国家、そして地球社会の一員である。現代社会は、価値観が激しく多様化している。地域、国家、地球のそれぞれのレベルで価値観や規範が異なる場合、私たちはどれを優先すべきなのであろうか?複合社会に生きる私たちの生きる術を検討する。
地域社会固有の価値観と、その地域をとりまく外部の「異質なるもの」が対立し、あるいは接合していく過程を、言語、宗教、芸術、そして医療などを通して考察する。
【この授業は全て対面で実施します】
・講義形式 ・映像や音楽を必要に応じて用いる。
・毎回の講義でリアクションペーパーを課す。
・特定のテキストは使用しない。講義の際にテーマに応じた参考文献を紹介する。
・フィードバックに関しては、リアクションペーパーにて行う。
【講義時間外に必要な学習の時間:合計60時間】
予習:シラバスを読み、気になるキワードなどをインターネットや図書館など調べること(1時間)。
復習:レジュメを見直し、講義の内容に関して、インターネットや図書館などを利用し深い理解を目指し自分の考えをレジュメの余白部分にまとめておくこと(3時間)。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 宮下 克也 | 文化とは?①—「伝統」と「革新」— | 文化人類学における「文化」に対する考え方を紹介し、さらに「伝統」と「革新」の関係性をあるいは「文化の創造」について考える。 |
2 | 宮下 克也 | 文化とは?②―時代の先端を行く「伝統」文化 | 「伝統」的とされるヨーロッパ建築を各時代の文脈に位置づけ、「伝統」概念を再考する。 |
3 | 宮下 克也 | 「文化」をみる/みられる「文化」 | 西洋人からみた日本文化のイメージと日本人からみた西洋文化のイメージを分析し、「文化」を考え直す。 |
4 | 宮下 克也 | 「国際人」について考える | 画家の藤田嗣治の一生を通して、自文化を知ること、生かすことを考える。 |
5 | 宮下 克也 | 自然観の比較文化1 | 和辻哲郎の「東洋と西洋の芸術意志の違い」をヒントに日本(東アジア)とキリスト教世界における〈自然〉観の比較を試みる。 |
6 | 宮下 克也 | 自然観の比較文化2 | 日本式庭園とフランス式庭園の差異から日本と西洋の自然観の差異を考える。 |
7 | 宮下 克也 | 移民とアイデンティティー | フランスを事例に移民、エスニック・アイデンティティー、国籍の問題を考える。 |
8 | 宮下 克也 | 「在日」コリアン① | 戦後日本のスター力道山を通して「在日」コリアンについて考える。 |
9 | 宮下 克也 | 「在日」コリアン② | 国籍とエスニック・アイデンティティーの関係を考察する。 |
10 | 宮下 克也 | マルチ・エスニック社会 ―他者との共存― | 多民族社会ハワイを事例にして、他民族共存の可能性を検討する。 |
11 | 宮下 克也 | イスラム原理主義① | 映画を通してイスラム社会を考察する。 |
12 | 宮下 克也 | イスラム原理主義② | グローバリズムの文脈においてイスラム原理を考える。 |
13 | 宮下 克也 | 医療と人類学① | 「病」を文化・社会的な文脈で考える。 |
14 | 宮下 克也 | 医療と人類学② | 多文化共生社会における医療の多様化を考える。 |
15 | 宮下 克也 | まとめ | 総復習:国際化時代の共生の在り方の確認 |
・現代社会が多様な価値観に基づく複合社会であることを認識できるようになる。そしてそれぞれの価値観を尊重する姿勢を身につける。
・価値観の異なる「他者」との接し方に注意を払うことのできるようになる。
試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
リアクションペーパーも評価の対象とする。評価の比率は、試験60%、リアクションペーパーが40%。
文化人類学Aが基礎編で、文化人類学Bは応用編ですが、Aを受講していない学生も歓迎します。世界のことを広く知りたいと思う学生、そしてその広い世界のなかに自分を位置づけてみたい学生に受講していただきたいと思います。ただし、受講者には次の2点を守ってもらいます。授業中の私語厳禁。授業開始後、30分以降の入室はしない。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | 円 | |||
参考書 | 詳論 文化人類学:基本と最新のトピックを深く学ぶ | 桑山敬己/綾部真雄編集 | ミネルヴァ書房 | 3300 |