英文名 | Fine Arts and Music A | |
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科目概要 | 2025年度 前期/2単位 | |
授業対象 | 指定なし 水1or水2or木1or木2 | |
科目責任者 | 安川 智子 | |
担当者 | 安川 智子 | |
備考 | 科目ナンバリング:L101-HC05/授業形態:講義 |
「音楽」はどのような仕組みで音楽として成り立っているのでしょうか。雑音や騒音、生活音とはどこが違うのでしょうか。この授業では、西洋音楽を中心に様々な「音楽」を取り上げて、その成り立ちや構造を多角的に検証し、音楽を分析する様々な方法を学んでいきます。また音楽を分析することによって、新しい考え方、思考法を養うことを目的とします。
クラシック、J-POP、ジャズを中心に、ジャンルに囚われず毎回一つ以上の音楽作品を素材として、主に「音(録音)」と「楽譜」または「音声付き映像」をもとに分析していきます。基礎的な楽譜(五線譜)の読み方が分かっていることが望ましいですが、授業を通じて、楽譜の読み方を身につけることもできます。なお、2025年度は木曜2限のみ対面授業、そのほかはオンライン授業となります。
【この授業は木曜2限のみ対面授業、水曜(1、2限)と木曜1限はオンライン授業です】
教材はプリント(pdf)を配布し、参考書を活用します。講義、鑑賞を経て、毎回受講生自ら音楽作品について能動的に考えを書く時間をとります。質問やよいコメントについては、次の授業やGoogle Classroom上にて回答または紹介します。
【フィードバックの方法】授業内でのコメント紹介、質問への回答。
【Google Classroomクラスコード】水・木共通:i64ay65
【講義時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:各回でとりあげる楽曲について、クラシック音楽については、ナクソス・ミュージック・ライブラリー等で聴いておくとよい。予習時間として毎回1時間程度が期待される。
復習:授業内で分からなかった専門用語は、必ず図書館の辞書等で調べ、それでも分からない点については次の授業で質問する。授業内で紹介した音楽を積極的にCD・ナクソス等で鑑賞し、紹介した参考文献を少しでも手に取って読んでみること。復習時間として毎回2時間程度が期待される。
その他レポート作成に要する時間も含めて、計60時間の授業時間外学習が期待される。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 安川 智子 | 授業ガイダンス | 授業内容や進め方についてのガイダンス。 |
2 | 安川 智子 | 音楽のジャンルと構造 | 音楽作品に向き合うにあたっての前提や視点について解説します。 |
3 | 安川 智子 | J-POPから始めよう | ポピュラー音楽の構造について いくつかの名曲をもとに基本的な分析のポイントを解説します |
4 | 安川 智子 | 音楽理論の基礎(楽典) | 音楽を分析する上で最低限必要となる理論的な知識を、ひきつづきJ-POPを素材に解説します。 |
5 | 安川 智子 | バロック音楽 | ポピュラー音楽との親和性も高いバロック時代の西洋音楽を、パッヘルベルのカノン〜バッハまで、構造から分析します。 |
6 | 安川 智子 | ピアノとピアノ作品 | ピアノという楽器の誕生によって生まれた、西洋の古典派音楽の仕組みを解説します。(D. スカルラッティ〜) |
7 | 安川 智子 | モーツァルトの音楽 | モーツァルトの鍵盤作品を中心に、ひきつづき西洋の古典派音楽とその形式について学びます。 |
8 | 安川 智子 | ベートーヴェンと長調・短調 | ベートーヴェンの音楽を例に、長調と短調をどのように使って音楽を構成しているのか、解説します。 |
9 | 安川 智子 | 調について | 様々な楽曲を例に、西洋音楽やJ-POPでも基本となる音楽の「調」「調性」についてさらに理解を深めます。 |
10 | 安川 智子 | 声楽曲 | 歌詞のある声楽曲を例に、器楽曲との違いや共通点を探ります。 |
11 | 安川 智子 | ジャズ、洋楽 | ジャズやビートルズなどの洋楽の魅力を探ります。 |
12 | 安川 智子 | 西洋以外の音楽(ワールドミュージック) | 日本も含めた、西洋以外の国々の音楽について、あるいはジャンル横断型の音楽について、これまでとは異なる構造と分析法を探ります。 |
13 | 安川 智子 | リクエスト曲 | みなさんからのリクエストをもとに、新しい楽曲の魅力を分析によって探ってみます。 |
14 | 安川 智子 | 自由課題 | 試験対策として、各自で気になる音楽を持ち寄り、これまでの授業で取り組んだ音楽例と照らし合わせながら、分析してみましょう。講師が適宜アドバイスを行います。 |
15 | 安川 智子 | まとめとフィードバック | 授業の総括とこれまでの質問に対する解説 |
1)西洋音楽や演劇の基礎知識を身につける。
2)音楽の聴き方や音楽の分析についての様々な方法を知る。
3)自分自身で実践的に音楽を分析することができる。
4)現在の音楽文化に関心をもち、その進む方向性について考え、評価することができる。
試験方法:学期末試験 実施時期:試験期間内
期末試験(50%)、その他授業内課題、参加度など(50%)
音楽を鑑賞して楽しむだけでなく、なぜ名曲なのか、なぜ多くの人に受け入れられるのか、音楽がどのように人の心を動かすのか、など様々な観点から分析し、音楽について考える方法を知ることで、より深い音楽との付き合い方ができるようになります。また時代を超えて残る名作品から、現代を生き抜く知恵を学びましょう。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | (なし) | |||
参考書 | 神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析 | 坪口昌恭 | アルテスパブリッシング | 2,000円 |
参考書 | 歌詞のサウンドテクスチャー | 木石岳 | 白水社 | 2,970円 |
参考書 | 調性で読み解くクラシック | 吉松隆 | ヤマハミュージックメディア | 950円 |
参考書 | ハーモニー探究の歴史―思想としての和声理論 | 西田紘子・安川智子編著 | 音楽之友社 | 2,700円 |
参考書 | 一般音楽論 | 清水響 | リットーミュージック | 2,750円 |