英文名 | Statistics A | |
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科目概要 | 2025年度 通年/4単位 | |
授業対象 | [必修]M学部 木3 【前期】/ [必修]M学部A・B 木3 【後期】/ [必修]M学部C・D 木4 【後期】 | |
科目責任者 | 米山 泰祐 | |
担当者 | 米山 泰祐 | |
備考 | 科目ナンバリング:L101-GI02/授業形態:講義 |
医学に関するデータを処理する上で必要となる統計的な見方、考え方と基本的な統計的方法を修得することを目的とする。なお、実際に 活用できる必要があるので、できるだけ具体的な問題を取り上げ、数値を扱いながら学習する。また、確率を用いた統計・推計学の有用性と限界や確率変数とその分布、統計的推測(推定と検定)の原理と方法を理解し、医学、生物学で遭遇する標本に統計手法を適用するときに生じる問題点や具体的な扱い方を修得することも目的とする。また、演習を通し様々な実社会に表れるデータを扱えるようになることも目的とする。
まず、調査・実験によって得られたデータから集団の性質や傾向を把握するための方法である「記述統計」を解説し、その後、確率変数の概念と代表的な確率分布を解説する。後半では、確率分布をもとに対象となる集団について推測する「推測統計」を扱い、様々なシチュエーションにおいて、統計学に基づいた推定や検定の方法を解説する。
【この授業は全て対面で実施します】
講義を中心とする一斉授業であるが毎回 20 〜 30 分程度演習を行う。また、適宜電卓やExcelによる演習も行う。
【フィードバックの方法】
授業中に課題を回収し、採点したものを次回もしくは次々回授業時に返却し、簡単な解説を行う。
【授業時間外に必要な学習の時間:総時間数:120時間】
予習:授業前には教科書の予定されている箇所を1時間以上勉強しておく。
復習:授業後に内容をノートにまとめて、講義中に行った内容の問題をしっかりと解いておく(教科書や参考書の問題や講義中に出された問題など)。それを3時間以上行う。
回 | 担当者 | 項目 | 内容 |
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1 | 米山 泰祐 | 資料の整理(1) | オリエンテーション、度数分布とヒストグラム |
2 | 米山 泰祐 | 資料の整理(2) | 平均と標準偏差(関数電卓の使い方と SD モード) |
3 | 米山 泰祐 | 資料の整理(3) | その他の代表値 |
4 | 米山 泰祐 | 確率 | ベイズの定理、ベルヌイ試行 |
5 | 米山 泰祐 | 確率分布(1) | 確率変数と確率分布、平均 |
6 | 米山 泰祐 | 確率分布(2) | 分散 |
7 | 米山 泰祐 | 確率分布(3) | チェビシェフの不等式 |
8 | 米山 泰祐 | 代表的な確率分布(1) | 2 項分布、正規分布 |
9 | 米山 泰祐 | 代表的な確率分布(2) | 2 項分布の正規近似(中心極限定理) |
10 | 米山 泰祐 | 代表的な確率分布(3) | ポアソン分布 |
11 | 米山 泰祐 | 代表的な確率分布(4) | 分布表の使い方 |
12 | 米山 泰祐 | 相関(1) | 量的データの相関、共分散、相関係数、散布図(関数電卓の使い方と LR モード) |
13 | 米山 泰祐 | 相関(2) | 回帰の考え方と回帰直線の求め方(最小2乗法)、回帰と相関の違い |
14 | 米山 泰祐 | 相関(3) | 回帰の強さ、決定係数、質的データの相関、関連、演習 |
15 | 米山 泰祐 | まとめ | 前期のまとめ |
16 | 米山 泰祐 | 標本抽出と標本分布(1) | 母集団と標本抽出 ( 標本平均) |
17 | 米山 泰祐 | 標本抽出と標本分布(2) | χ2乗分布、t分布、F分布 |
18 | 米山 泰祐 | 推定(1) | 点推定と区間推定(推定の考え方、不偏推定量) |
19 | 米山 泰祐 | 推定(2) | 母平均、母比率の区間推定 |
20 | 米山 泰祐 | 推定(3) | その他の区間推定と小テスト |
21 | 米山 泰祐 | 仮説検定(1) | 仮説検定の考え方と手順(2 種類の過誤) |
22 | 米山 泰祐 | 仮説検定(2) | 平均値の検定(t 検定、2群間に対応のある場合の平均値の差の検定) |
23 | 米山 泰祐 | 仮説検定(3) | 比率の検定、比率の差の検定 |
24 | 米山 泰祐 | 仮説検定(4) | χ 2 検定(適合性の検定) |
25 | 米山 泰祐 | 仮説検定(5) | χ 2 検定(分割表の独立性の検定) |
26 | 米山 泰祐 | 仮説検定(6) | 対応がない場合の2群間の平均の差の検定(等分散の場合のt検定) |
27 | 米山 泰祐 | 仮説検定(7) | Welch の検定、2×2 の分割表のイェーツの補正 |
28 | 米山 泰祐 | 仮説検定(8) | 分散の検定、等分散の検定 |
29 | 米山 泰祐 | 仮説検定(9) | 一元配置分散分析 |
30 | 米山 泰祐 | まとめ | 後期のまとめ |
(1) データの記述と要約(記述統計を含む)ができる。
(2) 主要な確率分布を説明できる。
(3) 2変量の散布図を描き、回帰と相関の違いを説明できる。
(4) 正規分布の母平均の信頼区間を計算できる。
(5) 2群間の平均値の差を検定できる(群間の対応のあり、なしを含む)。
(6) パラメトリック検定とノンパラメトリック 検定の違いを説明できる。
(7) カイ2乗検定法を実施できる。
(8) 一元配置分散分析を利用できる。
試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
試験の成績(70%)が中心だが、授業時の小テスト、演習、レポートなど(30%)も加味して総合的に評価する。なお、欠席は減点する。
関数電卓と教科書(数表)は、毎回必ず持参すること。講義では、カシオの関数電卓fx-JP500CWを推奨機種とし、当機種に合わせた使い方の説明も行う。
また、電卓よりもExcelの方が高性能かつ操作が楽なのでノートPCやタブレットを持参し使用してもよい。
ただし試験は関数電卓のみ持ち込み可とするので関数電卓も使えるようにすること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 定価(円) |
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教科書 | 医療系のための入門統計 | 勝野恵子・伊藤真吾・米山泰祐 | 共立出版 | 2,880円 |
参考書 | 医学統計学 | 宮原英夫・白鷹増男 | 朝倉書店 | 3,888円 |
参考書 | Excel によるメディカル/コメディカル統計入門 | 勝野恵子・井川俊彦 | 共立出版 | 2,808円 |