Web Syllabus(講義概要)
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化学
英文名Chemistry
科目概要2024年度 通年/4単位
授業対象[必修]CE専攻 水1/ [選択]RT専攻 水1
科目責任者野島 高彦
担当者野島 高彦※
備考L101-GN03

授業の目的

医療系専門科目を理解するために必要となる,化学の基礎的知識と考え方を身に付ける.
自ら学び続けていく医療従事者としての人生を実現するために必要となる,化学の基礎的知識と考え方を身に付ける.
物質の視点から世界をみわたす能力を習得するために必要となる,化学の基礎的知識と考え方を身に付ける.

教育内容

医薬品,医療材料,医療化学分析,そして私たちの身体を構成する材料について理解を深める際に必要となる化学的な考え方と基礎知識を講義する.
生命現象および医療技術に関係する物質の,構造,性質,変化,そして応用を解説する.

教育方法

【この授業は全て対面で実施します】
予習(準備学習動画+配布資料+教科書)→講義(スライドによる準備学習内容の要約+関連トピック紹介+問題演習)→復習(問題演習解説+関連トピック解説動画)の構成となっている.予習・復習の具体的な内容を,毎回の講義および配付物で指示する.予習が終わっていることを前提に講義を進める.講義時間内には,要点の確認と関連トピックの紹介をおこなった後,理解度を確認するための問題演習をおこなう(成績評価には影響しない).
【フィードバックの方法】毎回の質問に対しては,次回講義時間内に回答する.毎回の問題演習,前期試験,後期試験,課題の解答と解法はすべて公開する.
【Classroom クラスコード】wob2fes

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習の時間:120時間】
課題図書:はじめて学ぶ化学
予習:教科書および配付資料の指定箇所を読み,例題に取り組む.予習動画を視聴する.
復習:教科書および配付資料の問題を解き,答え合わせをする.復習動画を視聴する.自習用計算問題に取り組む.
授業時間外に必要な学習の時間:120時間

授業内容(シラバス)

担当者項目内容
1野島 高彦
医療・生命科学における化学医療と生命科学と化学とはどのような関係にあるのか / 化学は自然界のどのスケールのものごとを扱うのか
2野島 高彦
原子〜この世界をかたちづくっている材料〜原子とは何なのか / 原子はどのようなしくみになっているのか / この世界を「はかる」量にはどのようなものがあるのか
3野島 高彦
医療と化学とエネルギーエネルギーとは何なのか / どのようなエネルギーが医療や生命現象と関係するのか / エネルギーにはどのような法則があるのか
4野島 高彦
元素と周期表原子にエネルギーを与えるとどうなるのか / この世界をかたちづくっている材料はどのように分類できるのか
5野島 高彦
原子と原子のつながり原子どうしのつながりにおいて電子は何をしているのか / 分子どうしはどのようにつながるのか / 原子や分子のつながりと生命現象とはどのような関係があるのか
6野島 高彦
原子軌道と分子の形分子の形がさまざまなのはなぜか / 電子は原子核のまわりでどのように存在しているのか
7野島 高彦
モルと化学反応式「モル」という単位で考えなければならないのはなぜか / アボガドロ定数はどうのように定められたのか
8野島 高彦
濃度の表しかた医療に関係してどのような場合にどのような濃度の表しかたをするのか / 濃度を計算するときにどのように考えればよいのか / 換算計算はどのように進めるのか
9野島 高彦
酸化と還元酸化と還元とは何か / 血糖値測定やオキシドール殺菌はどのような化学反応にもとづくものなのか / 酸化と還元はどのように生命現象や医療と関係するのか
10野島 高彦
物質の性質と状態固体,液体,気体は何が違うのか / 物質の状態が変化するときエネルギーはどのように関係するのか
11野島 高彦
気体の性質圧力とは何か / 気体の圧力,体積,温度の間にはどのような関係があるか
12野島 高彦
化学反応と熱エネルギー化学反応と熱との間にはどのような関係があるのか / 自発的に反応が進むのはどのような条件のときか
13野島 高彦
反応速度と化学平衡化学反応が生じるためにはどのような条件が必要なのか / 逆向きの反応も同時に起こる場合はどのように考えればよいのか
14野島 高彦
放射線と放射能放射線や放射能とは何なのか / 放射線は人体にどのような影響を与えるのか / 原子力発電はどのようなしくみなのか
15野島 高彦
前期のまとめ前期のまとめ
16野島 高彦
水溶液の性質・透析と浸透圧「溶ける」とはどのようなことなのか / 生理食塩水とは何なのか / 生命現象や医療と浸透圧とはどのような関係があるのか
17野島 高彦
酸および塩基とpHなぜpHを考えるのか / 酸の強さをどのように数値で表すのか / 近似計算はどのように進めるのか
18野島 高彦
緩衝作用のしくみ溶液のpHを一定範囲に保つためにはどうすればよいのか / 身体はどのように体液のpHを一定範囲に保っているのか / 呼吸や排尿とpHはどのように関係するのか
19野島 高彦
有機化合物の世界有機化合物は医療や生命科学とどのようにかかわっているのか / 有機化合物の構造にはどのようなパターンがあるのか / 石油資源はどのように薬品や医療材料に変わるのか
20野島 高彦
鏡の国の有機化学分子式が同じでも異なる分子が存在するのはなぜか / 分子内における原子の結合順序が同じでも異なる分子が存在するのはなぜか
21野島 高彦
付加・重合・脱離付加反応および脱離反応とはどのような反応なのか / 付加反応を利用してどのように有用物質が生産されているのか
22野島 高彦
酸素を含む有機化合物消毒用アルコールや麻酔用エーテルなど,酸素を含む有機化合物はどのような性質をもつのか / 油脂,せっけん,ポリエステルはどのような物質なのか
23野島 高彦
ベンゼン環を含む有機化合物医療ではベンゼン環を含むどのような有機化合物が用いられているのか / 石油資源から医薬品を合成するルートはどのように設計されるのか / 有機化学はどのような医薬品の合成に挑戦しているのか
24野島 高彦
窒素を含む有機化合物医療では窒素を含むどのような有機化合物が用いられているのか / 窒素を含む有機化合物はどのように医療や生命現象に関係するのか
25野島 高彦
生体分子私たちの身体はどのような分子で組み立てられているのか / 遺伝情報はどのように発現するのか / 感染症との戦いに有機化学はどのように貢献しているのか
26野島 高彦
高分子化合物天然に存在しない優れた材料を求めて人類はどのような物質を開発してきたのか / 人工繊維はどのように開発されたのか
27野島 高彦
衣食住・医薬品の有機化学衣類,食物,住居にはどのような有機化合物が用いられているのか / どのような化合物が医薬品として用いられてきたのか
28野島 高彦
医療と生命科学を支援する有機化学の技術ペプチド合成,DNA合成,DNA分析,DNA増幅,遺伝情報解析はどのような原理を応用したものなのか / 人類は化学技術を応用してどこまで生命現象の理解を進めたのか / mRNAワクチンが感染症対策として有効なのはなぜか
29野島 高彦
2034年の化学〜あなたが医療従事者として活躍している時代の化学〜人類の願いと思いはどのように2024年までの社会を建設してきたのか / あなたが医療の仕事で活躍している10年後,医療分野の化学はどこまで発展しているのか
30野島 高彦
1年間のまとめ1年間のまとめ
No. 1
担当者
野島 高彦
項目
医療・生命科学における化学
内容
医療と生命科学と化学とはどのような関係にあるのか / 化学は自然界のどのスケールのものごとを扱うのか
No. 2
担当者
野島 高彦
項目
原子〜この世界をかたちづくっている材料〜
内容
原子とは何なのか / 原子はどのようなしくみになっているのか / この世界を「はかる」量にはどのようなものがあるのか
No. 3
担当者
野島 高彦
項目
医療と化学とエネルギー
内容
エネルギーとは何なのか / どのようなエネルギーが医療や生命現象と関係するのか / エネルギーにはどのような法則があるのか
No. 4
担当者
野島 高彦
項目
元素と周期表
内容
原子にエネルギーを与えるとどうなるのか / この世界をかたちづくっている材料はどのように分類できるのか
No. 5
担当者
野島 高彦
項目
原子と原子のつながり
内容
原子どうしのつながりにおいて電子は何をしているのか / 分子どうしはどのようにつながるのか / 原子や分子のつながりと生命現象とはどのような関係があるのか
No. 6
担当者
野島 高彦
項目
原子軌道と分子の形
内容
分子の形がさまざまなのはなぜか / 電子は原子核のまわりでどのように存在しているのか
No. 7
担当者
野島 高彦
項目
モルと化学反応式
内容
「モル」という単位で考えなければならないのはなぜか / アボガドロ定数はどうのように定められたのか
No. 8
担当者
野島 高彦
項目
濃度の表しかた
内容
医療に関係してどのような場合にどのような濃度の表しかたをするのか / 濃度を計算するときにどのように考えればよいのか / 換算計算はどのように進めるのか
No. 9
担当者
野島 高彦
項目
酸化と還元
内容
酸化と還元とは何か / 血糖値測定やオキシドール殺菌はどのような化学反応にもとづくものなのか / 酸化と還元はどのように生命現象や医療と関係するのか
No. 10
担当者
野島 高彦
項目
物質の性質と状態
内容
固体,液体,気体は何が違うのか / 物質の状態が変化するときエネルギーはどのように関係するのか
No. 11
担当者
野島 高彦
項目
気体の性質
内容
圧力とは何か / 気体の圧力,体積,温度の間にはどのような関係があるか
No. 12
担当者
野島 高彦
項目
化学反応と熱エネルギー
内容
化学反応と熱との間にはどのような関係があるのか / 自発的に反応が進むのはどのような条件のときか
No. 13
担当者
野島 高彦
項目
反応速度と化学平衡
内容
化学反応が生じるためにはどのような条件が必要なのか / 逆向きの反応も同時に起こる場合はどのように考えればよいのか
No. 14
担当者
野島 高彦
項目
放射線と放射能
内容
放射線や放射能とは何なのか / 放射線は人体にどのような影響を与えるのか / 原子力発電はどのようなしくみなのか
No. 15
担当者
野島 高彦
項目
前期のまとめ
内容
前期のまとめ
No. 16
担当者
野島 高彦
項目
水溶液の性質・透析と浸透圧
内容
「溶ける」とはどのようなことなのか / 生理食塩水とは何なのか / 生命現象や医療と浸透圧とはどのような関係があるのか
No. 17
担当者
野島 高彦
項目
酸および塩基とpH
内容
なぜpHを考えるのか / 酸の強さをどのように数値で表すのか / 近似計算はどのように進めるのか
No. 18
担当者
野島 高彦
項目
緩衝作用のしくみ
内容
溶液のpHを一定範囲に保つためにはどうすればよいのか / 身体はどのように体液のpHを一定範囲に保っているのか / 呼吸や排尿とpHはどのように関係するのか
No. 19
担当者
野島 高彦
項目
有機化合物の世界
内容
有機化合物は医療や生命科学とどのようにかかわっているのか / 有機化合物の構造にはどのようなパターンがあるのか / 石油資源はどのように薬品や医療材料に変わるのか
No. 20
担当者
野島 高彦
項目
鏡の国の有機化学
内容
分子式が同じでも異なる分子が存在するのはなぜか / 分子内における原子の結合順序が同じでも異なる分子が存在するのはなぜか
No. 21
担当者
野島 高彦
項目
付加・重合・脱離
内容
付加反応および脱離反応とはどのような反応なのか / 付加反応を利用してどのように有用物質が生産されているのか
No. 22
担当者
野島 高彦
項目
酸素を含む有機化合物
内容
消毒用アルコールや麻酔用エーテルなど,酸素を含む有機化合物はどのような性質をもつのか / 油脂,せっけん,ポリエステルはどのような物質なのか
No. 23
担当者
野島 高彦
項目
ベンゼン環を含む有機化合物
内容
医療ではベンゼン環を含むどのような有機化合物が用いられているのか / 石油資源から医薬品を合成するルートはどのように設計されるのか / 有機化学はどのような医薬品の合成に挑戦しているのか
No. 24
担当者
野島 高彦
項目
窒素を含む有機化合物
内容
医療では窒素を含むどのような有機化合物が用いられているのか / 窒素を含む有機化合物はどのように医療や生命現象に関係するのか
No. 25
担当者
野島 高彦
項目
生体分子
内容
私たちの身体はどのような分子で組み立てられているのか / 遺伝情報はどのように発現するのか / 感染症との戦いに有機化学はどのように貢献しているのか
No. 26
担当者
野島 高彦
項目
高分子化合物
内容
天然に存在しない優れた材料を求めて人類はどのような物質を開発してきたのか / 人工繊維はどのように開発されたのか
No. 27
担当者
野島 高彦
項目
衣食住・医薬品の有機化学
内容
衣類,食物,住居にはどのような有機化合物が用いられているのか / どのような化合物が医薬品として用いられてきたのか
No. 28
担当者
野島 高彦
項目
医療と生命科学を支援する有機化学の技術
内容
ペプチド合成,DNA合成,DNA分析,DNA増幅,遺伝情報解析はどのような原理を応用したものなのか / 人類は化学技術を応用してどこまで生命現象の理解を進めたのか / mRNAワクチンが感染症対策として有効なのはなぜか
No. 29
担当者
野島 高彦
項目
2034年の化学〜あなたが医療従事者として活躍している時代の化学〜
内容
人類の願いと思いはどのように2024年までの社会を建設してきたのか / あなたが医療の仕事で活躍している10年後,医療分野の化学はどこまで発展しているのか
No. 30
担当者
野島 高彦
項目
1年間のまとめ
内容
1年間のまとめ

到達目標

生命現象や医療技術に関係する物質の構造,性質,利用法,物理量について理解し,説明できるようになる.
医薬品,医療材料,生体を構成する分子などが関係する基本的な化学反応のしくみについて理解し,説明できるようになる.
水溶液濃度,エネルギー,浸透圧など,医療に関わる種々の化学計算の方法を理解し,実際に計算できるようになる.

成績評価の方法と基準

試験方法:筆記試験 実施時期:試験期間内
前期試験45 %,後期試験45 %,レポート課題10 %.

学生へのメッセージ(その他注意等)

卒業後のみなさんには,信頼される医療技術を用いて,未来の社会の建設に貢献することが期待されます.そのためには,人体,薬品,医療材料を構成する物質について十分に理解しておくことが必要です.積極的に講義に臨んでください.
高校「化学基礎」未習得者には,「化学要習」の履修を強く推奨します.化学要習で扱う範囲は,この科目では詳しく扱いませんが,理解できていることを前提に定期試験をおこないます.
準備学習が終わっていることを前提に毎回の講義を進めます.準備学習せずに講義に出席しても,内容を理解することは困難です.

実務経験の授業への活用方法

公的研究機関での生命現象に関わる化学研究の経験にもとづき,化学を理解することが生命現象や医療技術を学ぶためにどのように役立つのかを解説する.

教材

種別書名著者・編者発行所定価(円)
教科書はじめて学ぶ化学野島 高彦化学同人2,200円
参考書(なし)
教科書
署名
はじめて学ぶ化学
著者・編者
野島 高彦
発行所
化学同人
定価(円)
2,200円
参考書
署名
著者・編者
発行所
定価(円)